甘柿の王様「富有柿」カメムシ大量発生で出荷量減 岐阜・本巣市
「甘柿の王様」と称される富有柿が主産地の岐阜県本巣市などで収穫の最盛期を迎えている。残暑で色づきが遅れたため、出荷ピークは例年より10日ほど遅れているが、糖度は例年並みで味は良いという。 12月上旬、加藤柿園(本巣市上保)では朝から、従業員らが鮮やかな朱赤色に熟れた実を一つ一つ丁寧に切り取っていた。同園の加藤泰一さん(80)は「日に日に甘みを増している。旬の今に食べる柿が一番おいしい」と薦める。 全国農業協同組合連合会県本部(JA全農岐阜)によると、大量発生したカメムシによる被害や高温の影響で、出荷量は例年より落ち込む。 県本部園芸販売課の野原浩平調査役は「今年は多くの農家が苦労している。見た目が多少悪くても糖度はのっているので食べてほしい」と話している。 (織部俊太朗)
岐阜新聞社