【スターダム】S・キッド 女子プロ大賞受賞者が途切れた団体に警鐘「焦り、悔しさっていうのは全員が持つべき」
女子プロレス「スターダム」の〝欲深き黒虎〟ことスターライト・キッドが、団体内に警鐘を鳴らした。 先日発表された「東京スポーツ新聞社制定2024プロレス大賞supported byにしたんクリニック」女子プロレス大賞は、フリーで活躍するSareeeに決定。2019年度の岩谷麻優から5年連続で同賞を独占してきたスターダムの牙城が崩れた。 キッドは「ずっとスターダムが取り続けていたのは武器でもあったし、団体として一番だと証明できていたものだと思う。その記録が途切れてしまったのは、女子プロレス界ナンバーワンの団体としては悔しい結果ではあるかな」と受け止める。 今年のスターダムは、舞華、刀羅ナツコ、中野たむがワールド王座を戴冠。ワンダー王座は安納サオリ、岩田美香(センダイガールズ)、安納、なつぽいに王者が代わった。年間を通じてベルトを守ったのはIWGP女子王者の岩谷麻優だけで、群雄割拠時代が到来した。 実力伯仲のリングは熱狂を生む一方で、マイナス面もあったという。キッドは「今年のスターダムで誰が活躍したか、目立ったかって言われると、絶対的にこの人っていうのは正直、浮かばないんですよ。今まで(女子プロ大賞を)受賞してきた人は、『この人だよね』って誰もが想像できる選手だったと思う。私の中でも正直、これっていう該当者がいなかったので、だからこうなってしまったのかなって」と指摘する。 今回の事態を踏まえて「団体として危機感というか、焦り、悔しさっていうのは全員が持つべきだと思う。やっぱりプロレスをやっている以上、プロレス大賞っていうのは目標としている人も多いから、常に狙っていくべきだと思う」と訴えた。 黒虎自身も火がついた。年内最終興行となる29日の東京・両国国技館大会ではワンダー王者・なつぽいへの挑戦が決まっており、「そこでワンダーを取れれば、2025年はいいスタートダッシュが切れると思うんですよね。ベルトを長期保持するのは狙っている人が多いから大変かもしれないけど、話題という面でもワンダーのベルトを持っていた方が活躍できるし目立てると思う」と、強い決意を示した。 「女子プロ大賞、やっぱり欲しいんですよね、いつかは。2025年はチャンスかなって。この途切れてしまった記録を、SLK(キッド)が復活させるしかないのでは」。自信の笑みを浮かべた黒虎が、業界の中心を狙う。
小坂健一郎