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被害者なぜ標的に…1週間経過も多くの謎 千葉県警、殺人視野に解明急ぐ 千葉市の病院置き去り事件

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千葉日報オンライン

 千葉市若葉区の病院で埼玉県越谷市の無職、島村智広さん(32)の遺体が男2人に置き去りにされた事件は、発生から1週間余りが経過した。  県警は千葉東署に捜査本部を設置し、現場から立ち去った2人を死体遺棄容疑で逮捕、送検しているが、島村さんが人違いで襲われた疑いが浮上するなど犯行に至る経緯や動機には多くの謎が残されている。遺体の状況などから、島村さんは強度の暴行を受けたことがうかがわれ、県警は殺人容疑も視野に事件の全容解明を急ぐ。  県警によると、逮捕したのはいずれも住所不定で自称建設業、田中大樹容疑者(36)と自称無職、渡部俊文容疑者(42)。2人は共謀し3日午前4時45分ごろ、同区加曽利町の千葉中央メディカルセンターの敷地内に島村さんの遺体を遺棄した疑いが持たれている。

埼玉で襲撃

 島村さんは3日午前1時すぎ、埼玉県八潮市の飲食店駐車場で、止まっていた他人名義の車の中にいたところ、複数の男に襲撃された。ドアガラスをたたき割られ、無理やり外に連れ出されて催涙スプレーを吹き掛けられるなどの暴行を受け、さらに男らの車に乗せられて連れ去られたとみられる。  男2人が病院を訪れたのは3日午前4時45分ごろ。夜間窓口に血まみれの島村さんの遺体を横たわらせ、警備員に「この人をお願いします」と伝えた後に車で立ち去った。県警は110番通報を受け、島村さんが何らかの事件に巻き込まれたとみて、姿を消した2人を捜していた。  事件は3日夜に急展開した。2人のうち、田中容疑者が埼玉県警草加署を訪れ「暴行を加え、意識や呼吸がない被害者を病院敷地内に放置した」と説明。千葉県警は裏付け捜査を行い、死体遺棄容疑で逮捕した。逮捕状を取って行方を追っていた渡部容疑者も7日昼、千葉東署に出頭したため、同容疑で逮捕している。

関係見えず

 捜査関係者によると、2人は暴力団として指定されていない反社会的なグループの先輩後輩。だが、島村さんとの関係性は不明のままだ。田中容疑者は「別の人物を捜していた」という趣旨の説明をしており、2人と何らかのトラブルを抱えていた島村さんの周辺者と間違われた疑いもあるという。  2人の供述から、襲撃を持ち掛けたのは渡部容疑者とされる。渡部容疑者は以前、千葉市若葉区に住所があり、土地勘があったとみられるが、病院まで向かった詳しい経緯までは分かっていない。  司法解剖の結果、島村さんの死因は頭蓋骨骨折を伴う頭部の重い損傷と判明。鈍器などで複数回殴られ、負傷して短時間で死亡した可能性がある。島村さんはなぜ暴行を加えられ、死亡した末に病院に置き去りにされたのか。県警は2人の動機を慎重に調べ、殺人容疑でも捜査する。

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