たまっていた「小銭」をセルフレジに投入したら店員さんに注意されました。利用するのに注意すべきことがあるのでしょうか?
セルフレジのメリットのひとつに、自分のペースで支払いやすいことが挙げられます。とくに小銭がたまっているときには、店員の目が気になりにくいセルフレジを使い、支払いを小銭中心で済ませる人もいるでしょう。 ところが、セルフレジに大量の小銭を投入すると、店員から注意を受ける場合もあるようです。今回は、小銭の大量使用が注意される理由や、セルフレジに関するそのほかの注意点を解説します。 ▼セルフレジになったら「客に仕事をさせるのか!」と暴言を吐かれた! 仕事だし我慢するしかないの?
セルフレジへの小銭の大量投入は詰まりなどの原因になるとされる
セルフレジで小銭を大量に投入すると、機械が詰まり、正しく処理できなくなるケースがあるようです。また、小銭が曲がっていることなどもエラーの原因になる可能性があるとされます。投入枚数が多くなるほど、成形不良の小銭が投入されるリスクも高まるでしょう。 セルフレジが詰まると、場合によっては修理が必要になり、店にとって少なからぬ損失になると考えられます。そうした事態を回避するため、「使用枚数20枚」などの制限を設けている場合もあるようです。 なお、ある企業が提供するセルフレジでは、各小銭の収容容量は次のようになっていました。 ・500円:110枚 ・100円:170枚 ・50円:160枚 ・10円:170枚 ・5円:160枚 ・1円:170枚 この商品の場合、例えば10円硬貨を1人5枚使うと、34人で容量オーバーとなる計算です。利用人数が多い店舗では、1日以内で詰まるかもしれません。
セルフレジでのトラブルは、小銭の大量投入だけではない
「弁護士ドットコム株式会社」が2024年に実施した「セルフレジトラブルに関する実態調査」では、セルフレジ利用経験者のうち31.9%がトラブルを経験したことがあると回答しています。同調査によると、セルフレジに関するトラブルは小銭の大量投入によるものだけではありません。 表1は、トラブルの内訳と経験者の割合を示したものです。 表1
出典:弁護士ドットコム株式会社「セルフレジトラブルに関する実態調査」を基に筆者作成 このうち、「値引きシールの値段が反映されていなかった」「クレジットカード払いや電子決済しかできないのに現金しか持っていなかった」「商品や有料のレジ袋などを課金せず持ち去った(気づかずに持ち去ったものを含む)」は小銭のトラブルよりも経験者が多いです。 とくに「値引きシールの値段が反映されていなかった」は38.4%であり、回答者の約5人に2人が遭遇している計算になります。 上記のようなトラブルを避けるためには、次の対策が有効かもしれません。 ・その店のセルフレジを初めて利用する際は、対応している決済手段を事前に確認する ・操作に自信がない場合や、値引きシールが貼られている商品を購入する場合には、有人レジを利用する ・スキャンの重複や漏れがないよう、画面をこまめに確認する ・盗難を疑われても対応できるよう、レシートを受け取る