ヤマハ「テネレ700」&ホンダ「XL750トランザルプ」2025年新型はどう変わった!? ミラノショー会場でその姿をとらえた
ヘッドライトが2眼に変化!パワフルなマルチパーパスモデルXL750トランザルプ
機能充実したテネレ700に対し、ホンダが用意する対抗馬的なアドベンチャーモデルがXL750 TRANSALP(トランザルプ)だ。こちらは2023年に登場したばかりで、日本にも同年中に導入を開始。こちらもネーミングは1986年にまでさかのぼる、トランス・アルプス(アルプス走破)を意味するシリーズ名を冠する。トランザルプは歴代モデルともにオフ/オンともにこなせる設計のクロスオーバーモデルだが、現行のXL750トランザルプはオフロード性能を重視したキャラクター。フロントに21インチホイールを備え、サスペンションにはショーワ製43mm SFF-CATM (セパレート ファンクション フォーク カートリッジ) USD フォーク、リアに別体式リザーバータイプのショーワ製ショック(プリロード調整機構付き)を装備する、高い走破性を誇る。 2023年発売という新顔だけあり、XL750トランザルプは既に主要な装備は最新鋭の水準を備えている。パワーユニットは755ccのSOHC4バルブ並列2気筒で、これは欧州で販売されているストリートファイター・CB750ホーネットと共通。パワーは67.5kW(91.7PS)/9500rpm、75N・m/7250rpmを発揮する。さらに電子制御スロットルは当初から搭載済で、HSTC (ホンダセレクタブルトルクコントロール) によってエンジンパワーやブレーキ、ウィリーコントロールなどを複合的にモードチェンジが可能。「スポーツ」「スタンダード」「レイン」「グラベル」の基本4モードと、ユーザーの自由設定モードが選択できる。 2025年新型では、このエンジンや操作系の機能はそのまま、外観と装備をアップデート。まずヘッドライトがエッジの効いた1灯タイプだったものが、デュアルLEDプロジェクターヘッドライトの2眼に変更され、CRF1100アフリカツインと同様の印象を形成。さらにサスティナブルな新素材「Durabio」製スクリーンを採用し、空力性の高い形状に見直されている。 装備面では、従来からの5インチTFT液晶メーターが、カバーガラスとの間を樹脂で密閉する構造へ変更され、バックライトの透過率を向上。視認性も高められた。機能は従来通りで、Honda RoadSyncアプリを介したスマホ連携や、ターンバイターンナビゲーションの表示が可能。マルチファンクションなモニタ操作のために、左ハンドルバーのバックライト付き4方向トグルスイッチも続投する。