親子でシマ唄の魅力学ぶ 奄美手熟師会子ども講習会 作詞にも挑戦
奄美手熟師会(岬眞晃会長)の2020年度子ども講習会第6回講座は18日、鹿児島県奄美市名瀬の浦上公民館であった。親子5組16人が参加。奄美の若手唄者・前山真吾さん(37)を講師に、シマ唄の魅力を学んだ。 前山さんは奄美で伝承されている民謡について「島唄」「シマ唄」「しま唄」といった表記の仕方があることや、奄美の中でもカサン、ヒギャと地域によって唄が違うこと、中国から伝わったとされる三味線の種類や音質の違いなどを解説。実際に演奏して参加者にもその違いを体感してもらった。 後半は参加者に歌詞を作ってもらい、前山さんがその歌詞を「行きゅんにゃ加那節」「よいすら節」のメロディーに乗せて歌った。野鳥の鳴き声が聞こえる家の日常や、ランドセルを祖母に買ってもらったうれしさなどを表現した歌詞もあった。 前山さんは「先人は日々の生活を唄にして残してきた。シマ唄がこれから100年残るとしたら、今の生活を唄にして残しておくことも大事だと思う」と話した。 親子で参加した小宿小学校の児童は「歌詞を自分で作ることができ、楽しかった」、児童の母親は「奄美に来た当初はシマ唄がちっとも分からなかったが、歌詞を作ることで、唄が身近に感じられて貴重な体験になった」と笑顔で話した。
奄美の南海日日新聞