<春風と共に>選手紹介/1 天理・庭野夢叶投手/智弁学園・西村王雅投手 /奈良
3月19日に開幕する第92回選抜高校野球大会に出場する天理と智弁学園。両チームの主力選手を順次紹介する。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 ◇負けず嫌いで全力投球 天理・庭野夢叶(むうと)投手(2年) 143キロの直球とスプリットなどの変化球を使い分け、三振の山を築く。小学校低学年の頃、いとこの野球チームに助っ人として参加したことが野球を始めたきっかけだった。 2019年秋の県大会では準決勝で智弁学園にコールド負けし、「挑戦者」の気概で近畿大会に臨んだ。自他共に認める「負けず嫌い」で、投球は常に全力。その後の近畿大会準決勝の履正社戦では、151球を投げて完投した。 「弱点は短気なところ」。センバツまでの課題は、球のキレと体力の増加だ。ボールの縦回転を常に意識して投球練習に臨む。「冬場の練習の成果をしっかりと発揮して良い結果を残したい」。漫画「進撃の巨人」が好きで寮ではよく読んでいるという。 ◇気持ちを整え、焦らずに 智弁学園・西村王雅(おうが)投手(1年) 左上手からの直球を基本に強気で押せる投球を目指す。 忘れられない試合は2019年6月の春季近畿大会準決勝の近江(滋賀)戦。1年生のチームメートの小畠一心投手が先発で好投し、2―0で九回裏にマウンドを引き継いだ。しかし、相手打者3人の適時打と四球、本塁打を浴びてサヨナラ逆転負け。「高校野球を甘く見ていた。大きな教訓になった」 新チームになり、秋季県大会と近畿大会の計4試合で完投した。課題は精神面。「抑えないといけない」と自分で過度なプレッシャーをかけてしまい焦ることがある。部員の助言に耳を傾け「自分の気持ちをきちんとコントロールできるようになりたい」と考えている。 物を集めるのが好きで、サングラスは30本近く持っているという。