洋菓子メーカー「モロゾフ」 新型コロナの影響重いが11年連続の黒字見通し
百貨店などに約1200店の洋菓子店や喫茶店を展開しているモロゾフ(株)(TSR企業コード:660027461、神戸市東灘区、東証1部、非連結)は12月4日、2021年1月期の純利益が1000万円になる見通しだと発表した。通期は11年連続の最終黒字を確保する見込み。新型コロナの影響で、出店していた百貨店や駅ビルなどが休業、時短営業などで売上高が落ち込み、原価率の上昇が響き2020年2-10月の純利益は赤字だったが、通期では黒字を確保する見通しだ。 未定だった2021年1月期予想を公表し、売上高255億円(前年比13.6%減)、純利益1000万円(前年10億9592万円の黒字)と減収減益を見込む。 同時に発表した2020年2-10月は、売上高157億4400万円(前年同期比16.1%減)、営業利益7億7700万円の赤字(前年同期4000万円の黒字)、純利益6億3200万円の赤字(同2600万円の赤字)だった。同期末の純資産額は157億700万円で、自己資本比率は70.9%と高水準を維持している。 モロゾフの担当者は、「緊急事態宣言下では店舗を閉めざるを得ず、時短営業要請や外出自粛による影響を受けた。ただし、直近は(業績を)戻し始めた」という。コロナ禍での試みとして、「喫茶事業ではテイクアウトを実施する店舗もあり、新たな顧客開拓につながった」(同担当者)とコメントした。 スウィーツ需要の高まるクリスマスや年末年始を控える季節。モロゾフはクリスマスケーキや限定ギフトで業績回復を狙う。