福田悠太×室龍太「僕たちって、もはや存在自体がコメディなのかも?」舞台「ボーイング・ボーイング」インタビュー
1960年のパリでの初演以降、世界中で幾度となく上演され、2008年にはトニー賞も受賞した「ボーイング・ボーイング」。モテない男・ロベールが旧知の友人であるモテ男・ベルナールを訪ねたことから巻き起こるドタバタを描いた作品だ。そんな大人気コメディ作品が、5月14日(土)に東京・自由劇場で開幕! 本作で初共演となるふぉ~ゆ~の福田悠太と事務所の後輩である室龍太にインタビューを行いました。稽古を重ねる中ですっかりコンビネーション抜群になった2人のやりとりをお楽しみください!
◆お2人の共演が決まった時の感想を教えてください。 福田:室ちゃんとは以前、「手紙」という朗読劇に別々のチームで出演したことがあるんです。その時に稽古場で「いつか一緒にステージに立てたらいいね」という話をしていたので、今回の話を聞いた時はとてもうれしかったですね。当時から室ちゃんのことを「いいヤツだ」なと思ってはいたのですが(笑)。今回の稽古場でも、しっかり現場のムードメーカーになっていてやっぱりいいヤツでした。そして僕もいいヤツなので、これはいい作品になるな、と(笑)。 室:僕も「手紙」の時から福ちゃんさんは優しくて明るい方やなと思っていたんですが、今回がっつりご一緒してみて、やっぱりその印象どおりの方でした。楽しくお仕事ができそうで楽しみです。 福田:完全によそいきのコメントだね。ざっくばらんにいつおどおり「福田!」でいいよ。 室:いやいや、「福田」なんて呼んでないじゃないですか! 怖っ! 福田:と、まずはひと笑い取ったところで、はい次にいきましょう(笑)。 ◆すでにコンビネーションもバッチリですね(笑)。 室:それは福ちゃんさんが気を遣ってくださるおかげです。というのも今回、親友同士の役ということで、福ちゃんさんが稽古初日に「敬語をやめよう」って言ってくださったんですよ。そのおかげで一気にフランクに、楽しくしゃべれるようになりました。今では稽古のあとも「もっとしゃべりたい」と思って、ほぼ毎日のように福ちゃんさんと一緒に帰らせてもらっているぐらいです。 福田:オレのほうが稽古が終わるのが遅い時は、わざわざ待っててくれるもんね。めんどくさそうな顔で。 室:ひと言多いです(笑)。でもそうやって仲良くしてくださってホンマにありがたいです。 福田:お客様にも、公演を通じて僕たちのリアルな仲の良さやいい空気感を感じてもらえたらうれしいですね。 ◆コメディ作品の魅力や、やりがいを感じる部分を教えてください。 室:やはりお客様の笑い声が聞こえるとすごくうれしいですし、やりがいを感じますね。僕はいわゆるアイドル的な「キャー」という黄色い歓声よりも、笑い声のほうが断然うれしいです。というか、黄色い声援なんてもう何年も聞いてません…(笑)。 福田:それを言うなら、ふぉ~ゆ~でライブをやると、最初に黄色い歓声が上がるはずのところでなぜか笑い声が起こるからね(笑)。僕たちって、もはや存在自体がコメディなのかも? まぁ、コメディ作品をやらせてもらう以上は、僕にしかできない面白さを発信したいなという思いは常にあります。それを踏まえて稽古を重ねて行くことで、自分で自分の新たな面白さを発見できるところに、大きな魅力を感じますね。 ◆それぞれの役をどう演じたいと思っていますか? 福田:ロベールは過去にたくさんの役者さんが演じてきている役ですが、あまり一つのイメージに囚われる必要はないのかなと思っています。モテない男という軸をしっかり踏まえつつ、僕らしさもどんどん加えていって、自分にしかやれないロベールをお届けしたいですね。 室:僕が演じるベルナールは、本来の僕とは真逆のキャラクターなんです。キザやし標準語やし。ですからいつもの僕とはまったく違う一面を見て楽しんでいただけたらいいなと思いますし、福ちゃんさんと同じく、僕は僕らしく、自分にしかできないベルナールをお届けしたいです。 福田:僕たちらしさということでいうと、今回はお芝居の最後に、お客様も含めて同じ振りで踊って楽しめるコーナーも準備してるんだよね。 室:はい! 自分たちで話し合って内容を決めていったので、まさに僕らにしかできない内容になっています。大事な見どころの一つになると思うので、ぜひ期待していただきたいです。