《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
スタッフが明かした「フレンチコース」舞台裏
現役スタッフが匿名で、現場の混乱を明かす。 「今回の『至福のフレンチコース』は、お客様の4%くらいが注文するだろうと販売予想を立てていたのですが、初日から来店した200名のうち、12名が注文してくださり、かなり反響があります。場合によっては、現場が回らないかもしれませんね……。 料理を出すタイミングも大切なので、フレンチコースを頼んだお客様がどれくらい食べ進んでいるかも注視しないといけません。暇な時間帯はいいですが、ランチタイムやディナータイム、土日の混雑が心配です」(ガストの現役スタッフ) 「至福のフレンチコース」を販売するにあたって、研修期間が設けられたという。
「研修期間は1か月しかなかったので、メニュー開始の前日というギリギリまで研修に合格できなかったスタッフもいます。研修で満点を取らないと、現場に出られないんです。研修として、メニューの名前を全部覚えるのはもちろん、お手本通りの見た目に料理が作れるようにスタッフ全員が練習をしましたが、ホール担当のスタッフは調理には不慣れなので大変でした。 やることは増えましたが、時給は上がりません。ただ、販売数が日本一になると、本部から表彰されて時給も上がるので、それをモチベーションに頑張ります。また、現在のガストでは基本的に配膳型ロボットに接客を任せているので、直接お客様とやりとりできる点では、やりがいがあります」(前出・現役スタッフ)
11月22日、また異なる店舗をランチタイムに訪れると、前菜を食べている途中でスープがやってきた。メニューの説明もあったりなかったりで、こちらの店舗は、“無理のない範囲でやる”という方針で運営しているのかもしれない。 スムーズなオペレーションを維持するために、どのような対策を取っているのか。ガストを運営する「すかいらーくホールディングス」に問い合わせたところ、以下のような回答だった。 「ガストでは、注文用タブレットやネコ型配膳ロボットの導入に加え、セルフレジやテーブルでのQRコード決済など、お客様の利便性向上と従業員の働きやすい環境づくりに取り組んでおります。 これにより生まれた時間を活用し、人によるサービスでお客様の体験価値をさらに高められるよう努めております。今回の本格フレンチコースも、より多くのお客様にお楽しみいただけるよう最善を尽くしております」(すかいらーくホールディングスの広報担当者) 現時点ではまだ反響の大きさに、現場のオペレーションが追いついていない部分があるようだ。この課題を解決できれば、“ファミレスで本格フレンチ”という斬新な試みは一気に花開きそうだ。
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