全英で少年に投げられたタオル強奪がSNSで拡散、マレー母も巻き込み大騒動
テニスの全英オープン・ウィンブルドン選手権の観客席で、選手が少年ファンに向けて投げたタオルが、その前列にいた紳士然とした初老の男性に横取りされる“トラブル”があった。 トラブルが生まれたのは、米国のジャック・ソック選手が1回戦に勝利した直後のこと。ソック選手は、観客席にいた少年に向けて、自分のタオルを投げた。ところが、その前列にいた男性が自分に投げられたものと勘違いしたのか、それと本気で取り合ったのか、少年のつかんでいたタオルを力一杯引っ張って、奪いとってしまったのだ。そのシーンを写した動画は、SNSなどでまたたく間に全世界へと広がった。 英ガーディアン紙が伝えるところによると、この大人気ないトラブルに、アンディ・マレー選手の母である、ジュディ・マレーさんが激怒。 ジュディさんは、自身のツイッターで「青いポロシャツに帽子を被った男はあなたですか? 恥じるべき行いです」と強烈に批判した。 ガーディアン紙の取材に対してマレーの母は、「テニスの大会で手に入れる記念品は特別なものです。スポーツへの関心と情熱を高めてもらうために重要なものなのです。子どもたちにとってウィンブルドンはどのような意味を持つものなのか。あの少年にがっかりした気持ちで家に帰らせたくはありませんね」などと話した。 さらにジュディさんは、息子マレーの思い出のエピソードも明かしている。マレーの少年時代のヒーローはアンドレ・アガシで、「息子は練習用のコートで彼のサインをもらおうと1日中待っていたのです。文字通り1日中。でも、もらえなかった。彼はまだ幼い子どもで、かなりショックを受けているようでした。今、息子はできるだけみんなにサインをできるようにしている理由のひとつには、そういう子ども時代の体験があるからなんです」と、スターに憧れる子どもの気持ちを大切にして欲しいと訴えた。 さらにタオルを投げたジャック・ソックは自身のツイッターで、このトラブルに巻き込まれた少年を探してくれるよう呼びかけた。「不運にもタオルを取られた少年のことを誰か知りませんか」。ソックは、別のタオルを少年にプレゼントするという。