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リコージャパン、OCR機能を生かして中堅企業の業務を効率化する新サービス

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 リコージャパン株式会社は14日、中堅企業の経営課題にあわせ業務改善を行う「スクラムアセット」のひとつとして、インテリジェントなOCR機能を持つDocuWareを活用した「RICOHコンテンツ活用&業務効率化サービス」5モデルの提供を開始すると発表した。 【この記事に関する別の画像を見る】  業種を問わず要望の多い「帳票処理自動化モデル」、「注文書FAX処理効率化モデル」、「契約書管理効率化モデル」、「ワークフロー文書管理モデル」と、製造業向けの「製造現場かんたん文書管理モデル」の5つで、10月19日から首都圏にて提供を開始し、2021年1月から全国での提供を始めるという。  現在、リコーは「OAメーカーからデジタルサービスの会社へ」という目標を掲げ、デジタルサービスの拡充を進めている。今回提供する業務効率化サービスもそのひとつで、首都圏でリコージャパンが販売を行いながらノウハウ等を構築。2021年1月からは販売地域を全国に拡大し、リコージャパン側の顧客への提案力、技術スキル共有などで販売効率を上げる。さらに2021年4月以降は、業種業務のテンプレート化を行って販売量を増やしていく計画で、3年間に1000社への販売を目標としている。 ■DocuWareの文書管理ソリューションをベースに開発  今回提供する業務効率化モデルは、昨年リコーが買収したドイツDocuWareの文書管理ソリューションを使って開発している。DocuWareはオンプレミスの文書管理からソリューション提供をスタートし、現在はクラウドでさまざまな形式のデジタルコンテンツを統合的に管理するCSP(Contents Service Platform)を提供。コンテンツ管理、ワークフロー自動化、会計システムなど業務システムとの連携で実績を持っている。同社のソリューション/サービスをリコーの複合機と連携することで、紙の請求書などの書類、FAX、紙の図面データなどをスキャンしてOCR機能で取り込み、効率的に業務に生かせるとした。  しかし、日本ではDocuWareの知名度が高くないこと、リコー自身が製品ではなく顧客の課題解決ができる点を前面に出してアピールする姿勢であることから、業務効率化サービスとしてアピールしていく。  なおリコーでは、業務改善につながるソリューションとして、中小企業をターゲットとした「スクラムパッケージ」と、中堅企業をターゲットとした「スクラムアセット」を用意している。  このうち、今回の新サービスが含まれるスクラムアセットは、企業が重点課題としている「働き方改革」、「セキュリティ強化」、「バックオフィス効率化」、「特定業種・業務課題(主に製造と流通)」という4点にフォーカスし、課題解決を実現するもの。企業のワークフローなどにあわせ、リコーのSEがセミカスタマイズを行い、その企業に適した高付加価値ソリューションとして提供する。すでに82モデルがスクラムアセットとして提供され、カスタマイズを担当するリコージャパンのSEも全国に1200人配備されている。  リコージャパン ICT事業本部RICOH Intelligent WorkCore事業センターのセンター長である泉浩二氏は、今回提供するスクラムアセットの新モデルについて、次のように説明する。  「自社のワークフローなどに合わせたシステム、使い勝手を求めるお客さまをターゲットとしているのがスクラムアセット。中小企業をターゲットとしたスクラムパッケージは、既存パッケージを組み合わせて利用するのに対し、スクラムアセットは企業のオリジナル要素を取り入れることができる。それはリコージャパンのSEがよりお客さまにフィットしたしたものにすることで実現。今回提供する5つのモデルは、実際にお客さまに導入したものをソリューションモデルのベースに、汎用化したものを課題解決ソリューションとして提供している」。  5つのモデルのうち「帳票処理自動化モデル」は、菓子や食品の卸売業の事例をもとにした。各支店から経理部門に送られる納品書と、取引先から送られてくる請求書を人の手で突き合わせ作業していたことから、時間がかかっていた上、月末に作業が集中していたという。  今回、納品書は支社で電子化し、取引先から届く請求書も経理部門が電子化。登録時にOCR処理を行い、必要な情報を自動的にデータ化することで、DocuWare上での突き合わせが簡単で確実に行えるようになった。突き合わせ作業後は会計システムにデータ連係を行っている。多くの企業の課題である納品書と請求書の突き合わせ、さらにその後のデータ処理と会計システムへの送り込みまで自動化することで、作業時間の短縮、担当者への負荷を軽減することに成功した。  「注文ファックス処理の効率化モデル」は、理容・美容関連商材の総合商社への導入事例をベースとした。メール、FAXで届く注文を、担当者が手作業で業務システムに入力するため、時間と手間がかかる上、ミスも起こっていた。そこでメール、FAX で届く情報を自動的にデータ化し、ワークフローを利用して上司や担当者が数量を確認できる仕組みとした。業務システムにCSVやAPIを利用してデータを渡すことで、誤入力を防ぐことができる。  「契約書管理効率化モデル」は、出版社に導入された事例。著作者との契約に加え、カメラマン、ライターとの業務委託契約が月に1000件程度発生し、契約には時間がかかることから書面での契約締結がないのが実情だった。コンプライアンス上問題がある上、会社として契約情報の一元管理ができていない状態だったという。そこで業務委託契約に関しては電子契約サービスを利用し、短期間での契約締結を実現。コンプライアンス上の課題解決につなげた。紙ベースの契約書と電子契約をあわせ、契約情報を一元管理する体制を整えている。  「ワークフロー文書管理モデル」は、食品や飲料の卸売業に導入された事例をもとにした。従来、紙で申請をまわすため原本への押印が必要で、担当者は出社しなければ処理ができない状況にあった。最終的なシステムへの入力は手作業で行っていたため、誤入力などミスが発生することもあった。そこで証憑をスキャンしてデータ化すれば、あとはクラウド上のDocuWare上で申請作業が行えるため、在宅や社外でも処理を進めることができる。ワークフロー上で金額、勘定科目などを確認することができるようになり、会計システムへはCSVやAPIでデータを受け渡せるため、手入力の時に起こっていたミスをなくせるという。  「製造現場かんたん文書管理モデル」は、医療機器の開発・製造・販売を行う企業の事例がベースとなっている。従来、設計に利用するCADはハイエンドPCが必要となるため、事務処理に使うPCではファイルが開けず、共有が難しかった。また、実験結果などの文書との一元管理ができていなかったほか、製造委託会社に渡し製造依頼していた図面についても、正しいバージョンを渡しているのかなどの管理ができていなかった。  そこでCADデータを含めてDocuWareで一元管理し、ユニークな情報を書誌情報に入れることで、付帯情報も含めて一元管理ができるようになった。さらに、DocuWareのワークフロー機能を利用することで、社外に提示する図面は、上司承認を得てから発行する仕組みとした。これにより、バージョンの異なる図面を渡さないよう管理することも可能となったとした。  リコーでは2020年中に、これら5つのモデルの導入を首都圏で進める。その際、提案ノウハウ、SEによるカスタマイズ、サポートなど技術ノウハウを蓄積。2021年1月からは販売対象を全国とすることで販売量拡大を目指す。さらに2021年4月以降は、さらに多くの業種業務テンプレート構築を進め、1年間で業務10、業種10程度まで拡大することを目指していく。  「リコージャパンとしては、これまでにも業種業務ソリューションの開発、販売を行ってきた。今回、日本で初めてDocuWare製品の販売を行い、ニーズの高いソリューションを多くのお客さまに提供し、3年で1000社への導入という目標を実現したい」(泉氏)。

クラウド Watch,三浦 優子

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