オープントップバス来春に 館山駅から 南房総周遊
試験運行で関係者眺望体感
千葉県南房総地域の観光地を巡る、オープントップバスの来春の運行に向けて、JR東日本千葉支社は23、24日、館山駅発着のコースで試験運行をした。地域の関係者らが実際にバスに乗って、開放感あふれるバスの旅を体感。観光復興の起爆剤として期待を寄せた。
オープントップバスの運行は、駅発着のバスツアーとしてJR千葉支社が主体となって計画、JRバス関東の主催旅行として実施される。
昨年の台風被害に続く新型コロナウイルスの影響で、大きな打撃を受ける南房総地域の復興、観光流動の促進、課題となっていた駅からの二次交通の確保にもつなげようという取り組みだ。
オープントップバスは、屋根のない2階建てバス。抜群の眺望が特徴で、「潮風を感じる旅」をコンセプトに運行しようという。
本運行は来年2月の土曜、日曜で、新宿さざなみ、団体専用列車の「B.B.BASE」に接続する形で、館山駅(一部は千倉駅)からの運行を予定。食事や花摘み、イチゴ狩りなども楽しむ内容を検討しており、11月中にも商品化する考え。
試験運行は、本運行に向けて地域の関係者に乗ってもらい、コース設定の参考とすることなどが目的で、館山駅発着で館山、南房総市の海岸沿いをぐるりと巡るコースで行われた。
24日午前には、館山、南房総市の両市長やJR千葉支社長、JRバス関東社長ら37人がバス2台に分乗。秋晴れの下、潮風を肌で感じながら、高さ約3.5メートルと普段とは異なる目線から南房総の眺望を楽しんだ。
館山市の金丸謙一市長は「目線が高くなるとこうも違うのかと思うほど素晴らしい景色が楽しめた。オープンで心も開放的な気分になれる。観光復興の起爆剤となってほしい」。南房総市の石井裕市長は「普段とは違う目線からの眺望が楽しめ、爽快感もあった。南房総の新たな良さを発見することができ、観光客に喜んでもらえるのでは。春観光の目玉となる」と期待。
館山駅の簾谷幸治駅長は「天気も良く、潮の香りを感じながらオープントップバスの魅力を体感してもらえたと思う。参加者からの意見を参考に、海、花、食と南房総の新たな魅力を楽しんでもらえるようなツアーにしたい」と話していた。
房日新聞