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石黒浩×有働由美子/アンドロイドはどこまで人に近づいたか〈有働ロイドの誕生はいつの日か!?  ロボット研究の第一人者が明かす「人間の不思議」〉――文藝春秋特選記事【全文公開】

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文春オンライン
石黒浩×有働由美子/アンドロイドはどこまで人に近づいたか〈有働ロイドの誕生はいつの日か!?  ロボット研究の第一人者が明かす「人間の不思議」〉――文藝春秋特選記事【全文公開】

(c)文藝春秋

有働 今日のゲストは石黒浩さん。先生はタレントのマツコ・デラックスさん、黒柳徹子さん、作家の夏目漱石など、人間そっくりの精巧なアンドロイドを作り続けているロボット研究の第一人者です。まず、ずっと気になっていることから聞きたいのですが、先生の服はどうしていつも黒なんですか。 石黒 ああそこから。これはまあ、実験といえば実験みたいなもので。 有働 実験! ですか?  石黒 服は、自分と他人を区別する「アイデンティティ」を一番はっきり示すものです。例えば、遠くから人が歩いてきたとき、最初に有働さんが認識するのは、まずその人の服だと思うんです。 有働 あ、遠くから黒い服を着た男性が歩いてくる、と。 石黒 はい。それで段々近づいてくると次に「顔」がわかって、そして、会話して、初めて名前が意味を持つようになる。 有働 確かにそうですね。 石黒 とすると、僕が他人に「あ、あの人、石黒浩だ」と認識してもらうのに、まず一番重要なのは「服」。顔や名前よりこっちのほうが圧倒的に大切です。 有働 黒い服=石黒浩と認識してもらうために常に黒を着ていると。 石黒 相手に伝わってこそのアイデンティティですからね。いつも同じデザインの黒い服を着るようにしています。僕からすると、むしろ、なぜそんなに服を変えるのかがわからない。名前や顔は毎日変えないんだから、服だって変えないほうがいいんじゃないかと。 有働 みんな、それほど目立ちたくないのではないでしょうか。 石黒 でも、一方で今は「アイデンティティの確立」が大事だといわれます。だったら、その一番の要素である服についてなぜ考えないのか。まず形から入ってみるのも大事です。 有働 なるほど。しかし、なぜ黒? 白や黄色じゃダメなんですか。 石黒 黒は一番便利ですよ。そもそも機能的ですし、熱を吸収するので寒くないし、カジュアルでもフォーマルでもいける。冠婚葬祭にも対応できますから。名前にも「黒」が入っていますしね。

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石黒 浩,有働 由美子/文藝春秋 2020年5月号

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