特損47億円を計上、いすゞが米GMとの合弁の全株を売却した理由
いすゞ自動車は、米ゼネラル・モーターズ(GM)と共同で出資していた米国のディーゼルエンジンの生産・販売を手がける「ディーマックス」の株式を3月までに全て売却した。同社はいすゞが株式の40%、GMが60%を出資していた。いすゞ製のエンジン部品の採用率が減少し、いすゞとのつながりが弱まっていた。 いすゞは今回の株式売却で、2022年3月期の投資有価証券の評価損で47億円を特別損失として計上した。「これからのGMとの提携や当社の北米、南米事業に与える影響は特にない」(いすゞ)と説明する。 いすゞはGMとエジプトで組立工場を手がける合弁会社を運営しており、コロンビア、エクアドル、チリでも共同出資の企業を通じて商用車の販売を行っている。 ディーマックスは98年設立。オハイオ州に本社を構える。従業員は812人。GM向けエンジンを生産する。20年は約14万3000基を製造した。