<プロ野球>個人タイトルを取るのは誰だ
■最多勝 メッセンジャーが混戦抜け出す、パ・リーグは金子が2度目のタイトルへ
井納、久保とDeNA勢がリードしていた最多勝争いだが、14日、20日に連勝した阪神のメッセンジャーがトップに立った。そのほか上位の投手と予想される残り登板数をまとめたものが表3だ。メッセンジャーは残り2登板で連勝すれば確定、1勝に終わっても久保が3連勝しない限りは問題なし。追う5投手はメッセンジャーが未勝利に終わった場合にチャンスがでてくる。久保、井納はチーム21年ぶりの最多勝タイトルをめざし、菅野(巨人)が獲得すればMVP最有力となるだろう。パ・リーグはトップの金子(オリックス)が残り3度登板すれば最有力だが、早めに順位が確定すれば2度の可能性もある。その場合追う則本(楽天)、岸(西武)がタイトル獲得のために登板を増やすことも考えられそうだ。とくに則本は絶好調、ここ一番での強さもあり逆転の可能性は十分だ。
■最優秀防御率 セ・リーグは菅野、前田の一騎打ち、大谷は金子を逆転できるのか?
セ・リーグは菅野が前田を一歩リードしている。指のケガから復帰後は2登板で2失点と好調、次回登板が予想される中日戦で好投すれば1999年上原以来となる入団2年目での最優秀防御率タイトル獲得に大きく前進となる。追う前田の残り3登板は今季9勝を挙げている本拠地マツダスタジアムでの試合となりそう。地元の利を生かして再逆転すれば史上2人目の3年連続の最優秀防御率獲得だ。パ・リーグはここも金子がリード、2位につける大谷(日本ハム)が残りの登板で18イニング無失点だとしても、金子は18イニング5失点で上回ることが可能。二刀流でタイトル獲得ともなれば快挙だがそのハードルは相当高い。
■最多奪三振 メッセンジャーは決まり、金子は則本を抑え投手三冠なるか?
セ・リーグはメッセンジャーが218奪三振でトップ、2位に50個以上の差をつけて独走しており、2年連続の奪三振王は間違いない。セ・リーグで200個以上の奪三振王タイトル獲得は2004年の井川以来だ。パ・リーグは19日の試合で14奪三振の則本が1位の金子に5個差に迫った。9月の奪三振数は金子の13個に対して則本は29個。勢いの差は明らかで逆転が濃厚か。金子はこのタイトルを獲得すればパ・リーグでは斉藤和己以来となる投手三冠達成に大きく近づくがチームの優勝争いも佳境なだけに三振狙いの投球は難しいだろう。 (株)日刊編集センター