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まるで踏み絵だ!川越駅「社会的距離」啓発チラシ、地元民に酷と話題 ソウルフードへの愛着度試すデザイン

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新型コロナウイルスの流行を期に、すっかり定着した感がある言葉「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」。飛沫(ひまつ)感染防止のため、周囲の人と間隔を空けることを指します。その徹底を呼び掛ける、JR川越駅(埼玉県川越市)ホームのベンチに貼り出されたチラシが、ツイッター上で話題を呼びました。それもそのはず。地域のソウルフードが描かれた、地元民の心を揺さぶるようなデザインなのです。「まるで踏み絵」と評される一枚が生まれた理由とは?(withnews編集部・神戸郁人) 【画像】「市民とそれ以外を振り分ける究極兵器」と話題のチラシ 思わず隣の人と距離を取りたくなる?

「川越市民はサツマイモを踏まない」

今年の8月に入ってから、川越駅構内で撮影されたとみられる、チラシの画像がツイートされました。「ソーシャルディスタンスにご協力を!」というメッセージと共にあしらわれているのは、大きなサツマイモのイラストです。 そして、上部に記された吹き出しを読むと、こんな一文が書いてあります。「川越市民はさつまいもを踏んだりしません(※個人の勝手なイメージです。)」 川越市によると、周辺地域では江戸時代にサツマイモ栽培が始まりました。河川を通じ、江戸まで運ばれていたとの記録も。現在は市内の観光地などで、ジェラートといったスイーツとしても流通しています。チラシのデザインには、こうした事情が関わっているようです。 「”踏みサツマイモ”という発想に笑った」「これはいいトラップ」。遊び心満載のデザインに、多くの人々が、続々と好意的な反応を示しました。

アイデア出し当日に完成

ローカル感あふれる取り組みの背景事情について、JR東日本の担当者に尋ねました。 街中を歩くと、利用が一部規制され、隣に座った人と距離が取れるようになっているベンチを見かけます。川越駅でも同様の対応を取るため、今年7月23日、駅職員間で協議。すると、利用者向けの案内用チラシを作るアイデアが飛び出しました。 「ウイルスの影響で世相も暗くなりがち。お客様にほっこりして頂けるよう、川越の名産・サツマイモにユーモアを盛り込んだ内容としました」と担当者。案が出た当日の午後には、事務所のパソコンで作成・印刷し、ラミネート加工まで終わらせたそうです。 ホーム上には、5人掛けと3~4人掛けのベンチが計9台あります。このうち16席にチラシを配置しました。一席おきに貼り出されているため、利用者の多くが、きちんとソーシャルディスタンスを取っているといいます。 ちなみに、サツマイモは乗車位置を示すシールにも登場。こちらは足で「踏む」スタイルで、SNS上を「意図的か」という憶測が駆け巡りました。しかし担当者は「シールは待機場所の目安を表示しただけ。狙ったわけではありません」と明確に否定します。

「利用客のストレス解消に」

チラシの画像を見た人々からは、「電車の座席にも貼って欲しい」といったポジティブなコメントが届いています。担当者に受け止めを聞いてみると、次のような答えが返ってきました。 「まさか、これほど反響があると思ってはいませんでした。とても驚いていると同時に、SNSの発信力の強さを感じています。掲示物を見た方にとって、少しでも気持ちを緩め、ストレスの解消につながるものになれば幸いです」 「現在、駅構内や列車内の消毒など、様々な感染拡大対策を実施しています。引き続き、安心してご利用頂ける駅・車内づくりに努めて参ります」

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