スケート場がない佐賀県の子供たち約80人がフィギュアスケート体験…福岡のリンクで
競技人口が少ないスポーツを子どもたちに体験してもらう佐賀県スポーツ協会の「スポーツトライアル」に、今年からフィギュアスケートが加わった。佐賀県内にはアイススケート場がなく、選手は中高生の計5人だけ。県スケート連盟は「少しでも興味を持ってもらい、競技人口が増えるきっかけになれば」と期待している。(田中浩司)
17日、福岡県久留米市の「スポガ久留米店」で開かれた体験教室には、佐賀県内の園児や児童ら約80人が参加した。最初は恐る恐るだった子どもたちも、時間がたつにつれて滑れるようになり、スケートリンクに笑顔が広がった。
選手たちによる演技も披露され、スポガ久留米店で練習を重ね、国民スポーツ大会(国スポ)の強化選手にも選ばれている佐賀東高1年の女子生徒(16)(佐賀市)らが華麗な滑りで会場を沸かせた。三田川小4年の女児(10)(吉野ヶ里町)は「バランスを取るのが難しかったけど、最後は手すりを持たずに滑れるようになった」と声を弾ませた。
スポーツトライアルは、2014年に前身の事業が始まり、今年はフィギュアスケートのほか、水球や馬術など17種目で実施。スケートは10~12月に計3回開かれる。県スケート連盟の松尾和子事務局長は「県内はスケート場がないのでアイススケートに触れる機会が少ない。体験をきっかけに、将来、国スポで県代表として出場してくれるような選手が育ってほしい」と話した。