日本男子の新たな脅威、中国次世代エース林詩棟を徹底分析!「卓球IQが高い!」とMC武井壮も驚きの戦術&技術に迫る 【卓球ジャパン!】
11月23日放送の『卓球ジャパン!』は中国男子の次世代エース、19歳の林詩棟をピックアップ。 【アーカイブ配信】「WTTファイナルズ福岡2024」11月20日(水)~24日(日)開催!(結果速報・トーナメント表) 元男子日本代表監督・倉嶋洋介をゲストに招き、強さの秘密に迫った。
9月から10月にかけてWTT3大会連続優勝を果たすなど、まさに破竹の勢いで勝利を重ねる林詩棟。 今回は大ベテランの馬龍(中国)を破って優勝を果たしたチャイナスマッシュ決勝を振り返った。
林詩棟の武器はコンパクトなスイングから放たれるスピーディーなバックハンド。 「今までの中国選手は速い卓球に対して両ハンドで対応して、最後決めるのはフォアハンドという選手ばかりだったけど、林詩棟選手はバックハンドで決定打が打てる強みを持っている」と倉嶋。 そんな林詩棟に対して馬龍はバックを振らせない戦術でリード。 しかし第5ゲームから林詩棟がよりアグレッシブにバックで攻めて絶対王者の牙城を崩していく。 この試合で倉嶋が注目したのは「林詩棟の強いところが存分に出てる」と語った第6ゲームだ。 出足からいきなりバック対バックの超高速ラリーが展開され林詩棟が得点。 「やっぱりバック対バックは強いですよ。さらに最後振っている。合わせて合わせて最後自分で振って決めにいってる。こういうプレーは若い選手には多いけど、ベテラン選手にはあまりいない」(倉嶋)
そして林詩棟のバック技術の中でも特筆すべきテクニックがカウンタードライブだ。 第6ゲーム2-0でもストレートへの3球目バックカウンターで馬龍のフォアサイドを打ち抜いた。 「真ん中からサーブを出して、普通だったらフォア前に出すと思ったところでバックにロング。(馬龍は)サーブを追いかけるためにバック側に体重が乗って一生懸命返したけど、そのボールをバックストレートにカウンター。コンパクトに振って非常に強いボールを打っている」(倉嶋) ここでのサーブ戦術でもわかるように、林詩棟は試合運びにも長けており、「試合の作り方がうまい。試合の構成力というか、本当に頭がいい選手だなって感じました」と倉嶋も絶賛。 このストレートへのバックカウンターで馬龍にフォアサイドを意識させることに成功し、その後は徹底的にバックサイドを攻めていく。 馬龍としては回り込んでフォアで攻めたいが、思い切って動くことができず、なんとか攻めたボールもカウンターの餌食になってしまう。 「戦術マスター」として恐れられた馬龍を自分の土俵にひきずりこんでいく林詩棟はかなりクレバーだ。 最終第7ゲームも4-8とリードを奪われるが、ここから林詩棟の技と頭はさらに冴え渡っていく。 6-8ではロングサーブにしっかり対応してバックで攻めると、7-8ではショートサーブを読んでのチキータから得点。 「卓球IQ高いですね!」とMC武井壮もうなる。