イトーヨーカ堂が新ネットスーパーを立ち上げへ。自前の事業は撤退、ONIGOとの資本提携で新宅配サービスを共同で展開
イトーヨーカ堂は12月5日、クイックデリバリーのONIGOと11月27日付で資本業務提携に基本合意したと発表した。両社のノウハウやリソースを活用した注文から最短40分で届ける新ネットスーパー「ONIGO上のイトーヨーカドーネットスーパー」を、2025年2月から93店舗で始める。 イトーヨーカ堂のネットスーパー事業を巡っては、「イトーヨーカドーネットスーパー」を2025年2月12日で営業を終了すると公表。自前のネットスーパーからの撤退を表明していた。 一方で、注文後最短20分で商品を届けるクイックコマース「OniGO」を活用したネットスーパーは継続意向を示しており、消費者へは利用のシフトを促していた。 現在「ONIGO」アプリ上で展開するネットスーパーに加え、新たに「ONIGO上のイトーヨーカドーネットスーパー」を構築。「ONIGO」が持つクイックコマースの最新システムやシステム・事業開発力、イトーヨーカドーのネットスーパーサービスのノウハウを組み合わせたサービスを展開する。 「ONIGO 上のイトーヨーカドーネットスーパー」の主な特長は次の通り。 □ 注文商品は店舗から出荷、最短40分でお届け 通常配送は最短70分。即配オプション(別途手数料220円が加算)を利用した配送では最短40分で配達する。また、1時間単位での配送枠の時間指定が可能。当日配送、翌日、翌々日までの注文に対応する。 □ 注文急増時の対応 急な天候の変化などによって注文が急増し、配送枠が埋まってしまうことがあった。新ネットスーパーでは、自動車での配送方法に加え、オンデマンド連携した2輪での配送方法を併用。配送可能な件数を拡大、注文需要の急増にも対応できるようにした。 □ 品ぞろえと決済サービスの拡充 新鮮な野菜、果物、精肉などの生鮮食品のほか、惣菜や寿司、乳製品、日用品を含めた品ぞろえを拡充。決済手段の多様化にも対応し、クレジットカード以外にも代引き、Apple Pay、Google Pay、PayPayなども利用できるようにする。 □ 約2000品目をお得な価格で販売 野菜や肉、豆腐・牛乳などを身近な2000品目について価格を見直す。現在の「ONIGO」サービスにおいても12月7日から価格を改定する。 イトーヨーカ堂のネットスーパー事業「イトーヨーカドーネットスーパー」は2001年に都内・葛西店からスタート。2009年には通期黒字化を達成し、ピークとみられる2015年2月期は売上高500億円を超えていた。しかし、2023年2月期は売上高349億円まで縮小している。 ■ 新デリバリーサービス概要 ・名称:ONIGO 上のイトーヨーカドーネットスーパー ・サービス開始日:2025年2月 ・取扱店舗数:イトーヨーカドー83店舗、ヨーク10店舗 ・取扱商品数:約8000~9000商品(店舗により取り扱い商品が異なる) ・配送料:買上金額6000円(税込)以上の場合は330円、買上金額が5001円~6000円(同)未満の場合は490円、買上金額5000円(税込)未満は少額手数料490円(税込)を加算 ・即配オプション:即配手数料220円(同) ・決済方法:クレジットカード、代引き、Apple Pay、Google Pay、PayPay、d払い ・配送時間:注文日から翌々日までの、午前11時から午後8時までの1時間枠で配達(一部店舗は午前11から午後10時までの1時間枠で配送)