映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』に見る、社会を変える方法
9月16日、憲政史上最長の7年8ヶ月続いた安倍政権が幕を閉じ、菅義偉官房長官が第99代首相に就任しました。2012年に発足した第2次安倍政権以後、「一強」政治が続き、長期政権に伴う数々の課題も表面化したと言われています。 【動画】『なぜ君は総理大臣になれないのか』予告編 そんな中、「ある野党議員」の17年間を追ったドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』が話題を呼んでいます。新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して映画館に足を運べない方のために、9月26日(土)20時からオンライン上映が行われます。 オンライン上映を前に、監督の大島新さんと、「ある野党議員」小川淳也さん(当選5期。香川1区の現職衆議院議員)の声を通じ、作品の魅力を紐解いていきます。
大島新監督(おおしま・あらた):ドキュメンタリー映像作家。1995年早稲田大学卒業後、フジテレビ入社。『NONFIX』『ザ・ノンフィクション』などのディレクターを務める。1999年フジテレビを退社。以後、MBS『情熱大陸』やNHK『課外授業ようこそ先輩』など数多くの番組を手掛ける。 小川淳也衆議院議員(おがわ・じゅんや):1971年香川県高松市生まれ。高松高校・東京大学を経て、1994年自治省(現総務省)に入省。2005年初当選。民主党→民進党→希望の党を経て無所属。立・国・社・無所属フォーラムに属し、立憲民主党代表特別補佐を務める。著書に『日本改革原案』。
小川淳也議員とは? 映画のあらすじと小川議員の人物像
小川議員は東京大学法学部卒業後、「社会を良くしたい」という思いで1994年に自治省(現総務省)に入省。官僚として身を粉にして働いていましたが、次第に「官僚では社会を変えられない」と感じるようになり、2003年、32歳で民主党公認候補として衆議院選挙に出馬。 最初の選挙は落選したものの、2005年の総選挙で比例復活で初当選。民主党政権が誕生した2009年には総務大臣政務官を務めるなど、順調にキャリアを積み上げていきました。 しかし、2012年の民主党の下野以降 、活躍の機会は制限され、現在まで野党議員として苦渋の日々を送っています。映画では、2003年に家族の猛反対を押し切って出馬を決意したところから、2017年の総選挙で「野党再編」の渦に巻き込まれ、苦悩しながらも「希望の党」公認候補として選挙戦を戦った姿までが描かれています。