電動ボードで酒気帯び疑い、6月に広島県内初摘発 広島県警、7月にも3人
広島県警が広島市中心部で6月、電動キックボードの利用者を道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで摘発していたことが分かった。一部で運転免許が不要になった昨年7月の法改正以降、飲酒運転での摘発は県内で初めて。翌7月にも3人を摘発しており、県警は気軽に運転できるようになった半面、法の順守に対する意識が薄れている可能性があるとみて取り締まりを強めている。 県警によると、6月27日午前5時ごろ、中区で電動キックボードに乗っていた30代男性に巡回中の県警自動車警ら隊員が職務質問。呼気検査で基準値を超すアルコール分を検出し、刑事処分の対象になる交通切符(赤切符)を交付した。7月にも20代の男性3人を中区内で摘発した。4人はいずれも市中心部で飲酒した後だったという。 昨年7月施行の改正道交法は、時速20キロ以下などの要件を満たした車体を「特定小型原動機付き自転車」に規定。飲酒運転などの罰則は従来通り適用する一方、それまで必要だった原動機付き自転車の運転免許を不要にした。 県警自転車小型モビリティ対策室は「気軽に乗れるようになったことで、飲酒運転への意識が薄らいだ可能性がある」と分析。レンタルなどで利用が広がる中、「飲酒運転の罰則は重い。ルールを守って運転してほしい」と呼びかけている。
中国新聞社