【第2回】年金はいくら受け取れる? その1
厚生年金の平均的な会社員の受け取り金額はいくら?
さて、厚生年金に加入している平均的な会社員の年金額22万1507円/月ですが、これはどのような前提での金額なのでしょうか。 **夫:会社員として40年勤務 妻:専業主婦(国民年金の第3号)として40年 という前提です。つまり、 夫婦の国民年金=6万5008円×2人分 夫の厚生年金 9万1491円、**ということです。 しかし、この数字の前提条件は、現状には即していないと思うのですが、いかがでしょうか。会社員であれば、最近では65歳まで働き、期間が40年を超える人も多いと思いますし、専業主婦で40年いるという人も、最近ではまれでしょう。さらに、派遣社員などで働いている人は厚生年金に加入している期間、いない期間が混在するケースもあると思います。もっといえば、将来の働き方も定かでないという人もいると思います。従って、厚生労働省が発表しているこの数字だけで、自分の年金額をイメージするのは難しいと思います。 ちなみに、厚生年金の金額の計算方法ですが、こちらは少し複雑です。簡単にいうと、会社員の間に受け取っていた報酬の平均額に、会社員であった期間を掛けて計算します(実際は、もっと複雑ですが、ここでは最低限イメージしてもらうことにします)。従って、受け取っていた報酬が高い人ほど、また、会社員として働いた期間が長い人ほど年金額も増えるという仕組みになっています。
「ねんきん定期便」を見てみましょう!
いずれにしても、年金額を計算する際には、自分の加入期間を正しく知っておくことが大切です。この加入期間は、毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で確認することができます。この「ねんきん定期便」は、50歳以上の人と、50歳未満の人とでは、フォーマットが違うのですが、年金への加入期間の欄は共通ですので、今回はその部分を確認してみましょう。この「ねんきん定期便」は、15年6月~11月送付分、50歳未満の人の様式になっています。