広瀬すず、松坂桃李主演映画も公開 本屋大賞作品『流浪の月』が80万部突破[文庫ベストセラー]
5月10日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『流浪の月』が獲得した。 第2位は『女のいない男たち』。第3位は『後宮の烏 7』となった。 【写真】映画公開に際して原作者の凪良ゆうさんがツイッターで発信したコメント&映画仕様のスチール帯 1位の『流浪の月』は2020年本屋大賞を授賞した凪良ゆうさんの作品の文庫版。誘拐事件の“被害女児”となった少女と“加害者”とされた青年の交流を描き、世間の価値観とは相容れない人々の葛藤と開放を描いた一冊。累計発行部数80万部を突破している。 同作は5月13日より広瀬すずさん、松坂桃李さん主演による実写映画版の公開がはじまった。作者の凪良ゆうさんは映画の公開に合わせ、自身のTwitterで《やっとやっとのお披露目。原作の世界観を大事に、けれど原作とはまた違う魅力を湛えた素晴らしい映画です。みなさま、ぜひ更紗と文に会いに劇場へ足をお運びください》と映画ならではの魅力があると発信している。 1位『流浪の月』凪良ゆう[著](東京創元社) 最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。この願いを、きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。本屋大賞受賞作。(東京創元社ウェブサイトより)
2位『女のいない男たち』村上春樹[著](文藝春秋) 6人の男たちは何を失い、何を残されたのか? 本書は村上春樹が「月刊文藝春秋」「MONKEY」などに発表した作品をまとめ、2014年に発表した短編集。累計100万部突破のベストセラー! 舞台俳優・家福を苛みつづける亡き妻の記憶。彼女はなぜあの男と関係したのか…(「ドライブ・マイ・カー」)。妻に去られた男は会社を辞めバーを始めたが、ある時を境に店を怪しい気配が包み、謎に追いかけられる(「木野」)。ほか、「イエスタデイ」「独立器官」「シェエラザード」「女のいない男たち」など。封印されていた記憶の数々を解くには、今しかない――見慣れたはずのこの世界に潜む秘密を探る6つの物語。(文藝春秋ウェブサイトより)