奈良・吉野神宮でアンパンマンの落書きか 文化財保護法違反疑い
奈良県吉野町にある国指定重要文化財・吉野神宮の拝殿で29日、木製扉にアニメキャラクターのような落書きがあるのを神宮の職員が見つけた。通報を受けた県警吉野署は悪質ないたずらとみて、文化財保護法違反の疑いで調べている。 吉野署によると、木製扉の内側の高さ60センチの場所に、人気アニメキャラクター「アンパンマン」の顔のような形の傷(縦30センチ、横17センチ)が付けられていた。何者かが鋭利なもので傷付けたとみられる。29日午前10時半ごろ、参拝者の案内をしていた職員が発見。10月中旬ごろには傷はなかったという。 扉は通常は開かれており、朝から夕方までの拝観時間中は参拝者が近づける。吉野神宮によると、付近に防犯カメラを設置していたが、故障していた。 吉野神宮は後醍醐天皇を祭る神社として明治中期に創建され、2022年9月に国の重要文化財に指定された。男性職員は「神を祭る建物なのに、このようなことがあり心を痛めている」と語った。【木谷郁佳、山中尚登】