なぜ元日本代表MF稲本潤一は「キャプテン翼」作者が代表の”5部”南葛SCへの移籍を決断したのか
クラブの公式ウェブサイト上でも同じニュアンスの言葉が綴られたように、Jリーグ参入への前提となる「Jリーグ百年構想クラブ」にすでに認定されている南葛SCの今シーズン最大の目標は、ひとつ上のカテゴリーとなるJFLへの昇格となる。 VONDS市原、栃木シティフットボールクラブが百年構想クラブに名を連ねる、激戦区の関東サッカーリーグ1部を勝ち抜いていくだけではない。全国9地域のリーグ戦王者を含めた12チームが頂点を競う、全国地域サッカーチャンピオンズリーグがその先に待つ厳しい戦いへの先導役が、大ベテランの稲本に託されたことになる。 南葛SCは稲本の年俸の一部を、フィナンシェ(本社・東京都渋谷区)がクラウドファンディングなどのサービス基盤を提供する、クラブトークンで支払う契約になっていると発表した。日本サッカー界における新たな取り組みにも後押しされながら、ガンバ時代の1997シーズンから数えて26年目、延べ13クラブ目での挑戦が幕を開ける。 (文責・藤江直人/スポーツライター)