小6の半数以上がスマホを所有…小中学生の子にiPhoneを持たせるとき、やっておきたい「2つの準備」
「自分のiPhoneが欲しい」。お子さんから毎日のようにお願いされている人も少なくないでしょう。 【グラフ】小中学生の「スマホ・キッズケータイ所有率」の推移 近年、子どものスマホ所有率は上昇しています。NTTドコモ モバイル社会研究所の調査によると、小学校高学年のスマホ所有率は2023年11月の調査で初めて4割を超えました。学年別に見ると、小学6年生では半数を超え、中学生になるといずれの学年も7割を超えるなど、小中学生にもスマホが普及してきていることが分かります。 子どもがこのくらいの年齢になると、親のほうもスマホを持たせたいと考え始めるのかもしれません。実際に「習い事で帰りが遅くなる日が増えたから」「緊急時にも連絡が取れるようにしておきたいから」「子どものいる場所を把握しておきたいから」などの理由でスマホを持たせるご家庭も多いようです。 子どもに専用のスマホを持たせることを決めたら、スマホを渡す前にやっておいてほしいことがあります。今回はiPhoneを例に、事前にやっておきたい2つのことと、小中学生のスマホ利用に関して注意しておきたいことを説明します。
◆1. 「我が家のスマホルール」を決める
iPhoneを持たせる前に、iPhoneの使い方について親子で話し合いをしましょう。その際、iPhoneは高価な機器で、毎月通信料がかかることを説明しておきます。子ども専用といえども、親が貸し与えているものだと認識してもらうためです。 話し合いは「iPhoneで何をしたいのか」という話から始めるといいでしょう。ゲームをしたい、友達と交流したいといった意見が挙がると思います。 次に「iPhoneを持つと起きるトラブル」についても考えてもらいます。iPhoneを使っているうちにやめられなくなる、知らない人に出会うかもしれない、などのリスクが想起されるでしょう。 そうしたら、「それを防ぐためにはどうしたらいいのか」も一緒に考えます。iPhoneやアプリの使用時間、iPhoneを使う場所、友達とトラブルを起こさないための言葉遣いなどを取り決めます。 そして、話し合いの結果を「我が家のスマホルール」として、紙などに残します。一度決めたことをあやふやにしないためです。 うまく話し合いが進まない場合は、携帯通信会社などが提供しているスマホルールのテンプレートを使うと決めやすくなります。スマホルールは、学年が上がるときや生活スタイルが変わるときに見直し、きちんと守れるものにしましょう。また、ルールを破ったときのペナルティも話し合って決めておきます。スマホルールを形だけのものにしないようにするためです。 筆者は、スマホルールを決めることを「アナログの見守り」と呼んでいます。子どものスマホを見守るには「アナログとデジタルの両輪で見守る」ことが必要です。「デジタルの見守り」とは、次の項で説明するフィルタリングとペアレンタルコントロールです。