先発再転向の日本ハム金子 完投想定のブルペン153球
完投デモだ。先発に再転向した金子弌大投手(37)が17日、沖縄・タピックスタジアム名護のブルペンに入り、キャンプ最多の153球を投じた。12日にも119球を投げたが「前回は1試合分だったけど、きょうは試合前のピッチング(投球練習)の分も入っている。完投すると想定したときに150球以上投げるので、そういう意味もある」と冷静に熱投の狙いを明かした。
球数だけでなく、内容もすでに試合モードに突入している。打者をイメージしながらカウントを数え、さまざまな球種をコースに投げ分けた。「(実戦では)ただ投げるじゃダメだと思うので、しっかり打者と勝負できるかというところ。ブルペンは理想を求めたいし、全部ストライクぎりぎりを狙っているつもり。きょうは四球も出しちゃったんで、全然ダメ」。自分に厳しく、高みを見据えている。 うれしいニュースもあった。オリックス時代にチームメートだった平野の日本球界復帰が決定。正式発表の前に連絡をもらったと言い「メジャーリーグの時も見ていたし、そういう選手がまた日本でやってくれるのはうれしい。同い年なので、まだまだ共に頑張っていきたい」と切磋琢磨を誓った。 今季はコロナによる渡航制限などの影響により、外国人投手の合流が不透明な状況。伊藤や吉田など若手投手の奮起はもちろんだが、通算129勝を挙げている右腕の活躍なくして、優勝は見えてこない。 今季初実戦は来週以降になる見込みだが、調整が順調に進めば開幕ローテーション入りの有力候補だ。百戦錬磨の37歳が、投手陣をけん引する。(近藤裕介)