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「処分場で人と雇用を」 神恵内、16日核ごみ審議 人口減に危機感「村なくなる」

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北海道新聞

 【神恵内】原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査について、商工会が村に対して応募検討を求める動きが表面化した後志管内神恵内村。同管内寿都町では町長自らが旗振り役となり「処分場誘致は別の話」と応募への理解を求めているのと対照的に、村商工会の上田道博会長は処分場の誘致そのものを求める。背景には、人口約820人の村が抱える存続への危機感と、原発立地自治体として長年「核」と向き合ってきた歩みがある。  「原子力と共存共栄の精神を持つ村が、文献調査に協力することは当然」「村民は一般国民と比べ、原発や放射線に関する理解度が高い」―。請願書は、村が隣村にある北海道電力泊原発(同管内泊村)の約半世紀前の建設計画時から携わってきた歴史を強調。文献調査を受け入れることで、村の振興計画実現を加速させると訴える。  請願の背景にあるのは、村の存続に対する危機感の強さだ。人口は8月末現在で823人と、直近5年間で100人超減少。国立社会保障・人口問題研究所が2018年にまとめた将来推計は、2045年には現在の半分以下の391人に減るとの見通しを示した。小学校も1人しかいない学年があるなど「村の数十年後の未来が見えない」(商工会関係者)状況にある。 ■調査だけでなく  村商工会の上田会長は「ほしいのは金ではなく人と雇用。調査だけでは意味がなく、処分場を誘致したい」と強調。商工会内部で中心となり請願内容を検討してきた米田秀樹さん(62)も「このままでは村がなくなる。先送りできない問題だ」と危機感を募らせる。 ■原子力の世話に  また、多くの村民にとって、親類が泊原発や関連の業界で働いていたり、地元の祭りで北電社員と交流したりするなど原子力は身近な存在だ。原発関連の国の交付金で建てられた施設も多い。70代の会社員男性は「この村には原発アレルギーが少ない。北電含め、原子力にお世話になっている感覚」と説明。停止中の泊原発の再稼働の道筋も見えない中、「現実を考えると、村の維持には処分場誘致しかない」と話す。

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