日本で大人気のエコバッグ「BAGGU」の環境に配慮したグッドデザイン。
レジ袋の有料化に伴い、よりニーズが高まっているエコバッグ。今回は、カラフルかつ大胆なプリントで日本でも人気のあるカリフォルニア発「バグゥ(BAGGU)」の生産背景を見ていこう。耐久性、手頃な価格、グッドデザインの三拍子が揃ったサステナブルな取り組みとは?
「バグゥ(BAGGU)」は、カリフォルニアで生まれ育ったエミリー・スギハラが母親ジョアンとともに、2007年に設立したバッグブランド。ブランド名は日本語の「BAG」のローマ字読みに由来している。設立のきっかけは、「機能的で手頃な価格で、持っているだけで気分がよくなるリユーザブルバッグを作りたい」という思いから始まった。当時の市場に理想を満たしたバッグはまだ存在しておらず、その問題を解消しようと手芸が得意な母親とデザインに取り組んだという。 そうして誕生したのが、レジ袋を模したナイロン製の「Standard Baggu」だ。従来のレジ袋2~3個分の荷物が難なく収まり、肩や腕にもかけやすいちょうどいいハンドルの長さが魅力で、デビューするとたちまち人気となった。エココンシャスなNYにおいて、エコバッグは使い捨てレジ袋の使用が禁止されるずっと前から、持ち歩いている人を見ない日はないほど人々の生活に浸透している。 現在、ビジネスの規模が拡大したバグゥは、サンフランシスコとブルックリンに拠点を構え、倫理的で環境にも配慮した中国のメーカーとパートナーシップを締結。自社独自の行動規範を設けるなど、人と環境に優しいものづくりに尽力している。
“良いものは長く保てる”が実感できるデザイン。
シンプルで無駄を排除した「Standard Baggu」は、テントやアウトドアウェアに使われるリップストップナイロンを採用し、底は二重に補強。わずか50gの重さにもかかわらず、15kgという耐荷量を可能にしている。また、洗濯機で丸洗いができて速乾性も抜群だ。 小さく畳める付属ポーチは、Tシャツの型のネック部分を再利用して作られているそうだ。元々は生産コストを抑える方法だったが、廃棄物を最小限に抑えることにも繋がっている。 拠点のアメリカでは、「アメリカン・テキスタイル・リサイクリング・サービス(ATRS)」と協働し、使われなくなったバグゥのバッグを回収するサービスを実施。回収されたものは素材として再利用されるか、もしくは団体に寄付されるという。