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コロナ不況で銀行の貸し渋りは避けられない? 金融危機のリスクシナリオ

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LIMO

新型コロナ不況で銀行が赤字になると、貸し渋りをする可能性がある、と筆者(塚崎公義)は考えています。 * * * * * 新型コロナ不況の深刻化にともなって、金融危機の発生を心配する人が増え始めているようです。そこで、リスクシナリオとして金融危機を考えるシリーズを記すことにしました。第4回の今回は、銀行の貸し渋りについてです。

バブル崩壊後の金融危機時、銀行は貸し渋りをした

90年代の金融危機はバブル崩壊がもたらしたものでしたが、その際に多くの銀行が貸し渋りをしたことで、多くの中小企業が苦境に陥ったり倒産したりしました。 ちなみに貸し渋りというのは、借り手に何の問題もないのに銀行が融資を渋ることです。たとえば、住宅ローンを申し込んでも断られる場合などです。 さらに問題なのは、貸し剥がしとも呼ばれるケースでしょう。銀行の融資は期限が定められているので、途中で返済を求めてくることは稀でしょうが、事実上の中途返済ということは頻繁に起きているようです。 借り手は、銀行から材料仕入れ資金を借りて製品を作り、販売代金で銀行に返済しますが、同時に次の材料の仕入れ代金も借りるので、結果として借入残高はずっと一定だ、という場合が多いのです。 そんな時に、「既存の融資は期限に回収しますが、新しい融資は実行しません」と銀行に言われたら、材料が仕入れられなくて倒産してしまうかもしれません。 そうなれば、中小企業は銀行を恨むはずです。それは当然のことです。しかし、銀行も意地悪で貸し渋りをしているわけではありません。融資をして金利を受け取るのが銀行の本業ですから、意地悪で断ることなど考えられないのです。

銀行には自己資本比率規制あり

世界中の主な銀行には、BIS規制という条約で自己資本比率規制という規制が課されています。それ以外の銀行にも、国内法で似たような規制が課されている場合が多いようです。 複雑な規制ですが、簡略化すれば「銀行は自己資本の12.5倍までしか融資してはならない」というものです。融資残高の12.5分の1(=8%)までは回収不能になっても銀行が債務超過に陥らないように、という規制なわけです。 銀行の不良債権が増加して決算が赤字になると、銀行の自己資本が減少しますから、融資残高を「減った自己資本の12.5倍」まで減らす必要が出てきます。したがって銀行は、不本意ながら貸し渋りをせざるを得ないのです。

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