謎のスキンヘッド芸人ひょうろく、『さらば』に出会う前は「月収1万円で9割死にかけてた」
脱サラをして’12年に飛び込んだお笑いの世界。「バイトしないで~」が叶ったのはつい最近のこと。バイト生活のなか、さらばのYouTubeへの出演を重ねることで認知度が高まっていった。 「定期的に出させてくださって、本当になんか徐々に徐々に……。なんかバンって(注目された)感じじゃなく、本当に、なん……なんだろうな……。長い時間かけて育ててもらったってわけじゃないですけど、育ててもらったっていうのもおこがましいですけど、本当に大事にしていただいて」
ブレイク芸人が「いまいちばん欲しいもの」
さらばとの関係はYouTube上だけではない。彼らの事務所『ザ・森東』はタレントはさらばの2人、そしてYouTubeにもたびたび出演するマネージャー(ヤマネヒロマサ氏)の3人体制。 所属事務所はなくフリーで、自身の窓口は自身で務めていたひょうろくの活動を無償で手助けしてくれた。 「お仕事をヤマネさんから僕個人に振っていただいたりとかしてて。紹介していただいたんで“お金ちょっと抜いてくれませんか”っていうのを言ったら、“そんな小銭いらんわ”って僕に気を使わせないように言ってくださって。(仕事のオファーが増えて)これってどうしたらいいんだろうってなったときも“こっちに投げなさい、連絡先教えていいから”ってやってくださって……」 どういったふうに、どのような内容の仕事をどういった形で受ければいいかわからなかったため、その都度さらばマネージャーのヤマネ氏に仲介してもらっていた。 「僕も何か相談したいけど、さっきも相談しちゃったなとかっていうのが続いていたので、“何とかなんかうまいこと取ってくれませんかね”っていうのをずっとお願いしていて」 さらばのYouTubeでも語られているが、現在はひょうろくがザ・森東側に手数料的な支払いをするように。 「それでも本当にもう微々たるもので、“もっっっと取ってください”と言ってはいるんですけどもなんかそれも、いらん……と。本当に形だけ取ってくださってます」 「もっと(取ってください)」の声にこの日いちばんの力が入ったひょうろく。そんなさらばへの思いは─。 「大恩人というか、もう本当に半分というか9割死にかけてたところ、チャンスを、お仕事をいただける状態にしていただいたので、感謝しきれないといいますか……」 引っ張りだこと言っていい現状だが、当人の自己評価は現在も低い。 「さらばさんのお2人もそうですし、ヤマネさんも『水曜日のダウンタウン』さんとか、周りの方が面白くしてくださってるのでしかないというか……。1人きりになった瞬間にたぶん何もできないというか。本当はこういうインタビューとかでも、何か気の利いた冗談を本当は言いたいんですけど何も言えないので、それが結構苦しい、苦しいですね……今の時間(苦笑)」 『水ダウ』などでは1人きりでも、かなりの存在感と笑いを生んでいたが……。あまり“欲”が見えないひょうろくに最後に今いちばん欲しいものを聞いた。 「髪の毛とかですかね。髪が薄くてまばらになっちゃってるので……」 スキンヘッドあってのひょうろくな気もするが、もし髪の毛がもらえるなら、と聞くと、この日いちばんの即答、この日初めて「!」を使う声色で次のように答えた。 「もらいます……!」