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専門家会議、唐突に幕 政権批判封じ? 政府発表前倒し 新型コロナ

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時事通信

 新型コロナウイルス対策の方向性を主導してきた政府の専門家会議が突如、廃止されることとなった。 【図解】政府の新型コロナ会議  政府が廃止を発表したのは、折しも会議メンバーが位置付けの見直しを主張して記者会見していたさなか。あっけない幕切れには、政権批判と受け取られかねないその提言を打ち消す思惑がにじむ。一連の経緯を検証した。  ◇苦い経験  「え? もう1回言って」。24日夕、東京都内で会見していた専門家会議の尾身茂副座長は、記者から西村康稔経済再生担当相が会議廃止を表明したことを問われ、戸惑いをあらわにした。  専門家会議の見直し自体は、5月の緊急事態宣言解除前後から尾身氏らが政府に打診していたこと。この日の会見では、政府の政策決定と会議の関係を明確にする必要性を訴えていた。  背景には「十分な説明ができない政府に代わって前面に出ざるを得なかった」(会議メンバー)ことによる苦い経験がある。会議は国内で流行が広がった2月、感染症専門家を中心に置かれ、「人と人の接触8割減」「新しい生活様式」などを次々と発表。政府は提言を「錦の御旗」とし、国民に大きな影響を及ぼす対策を実行に移した。  その結果、専門家会議が政府のコロナ対応を決めているように映り、メンバーは批判の矢面にも立つことに。5月4日の安倍晋三首相の会見では、同席した尾身氏がPCR検査の少なさについて説明に追われた。  会議の存在感が高まるにつれ、経済・社会の混乱を避けたい政府と事前に擦り合わせる機会が拡大。5月1日の提言では緊急事態宣言の長期化も念頭に「今後1年以上、何らかの持続的対策が必要」とした原案の文言が削られた。関係者は「会議の方向性をめぐりメンバー間でもぎくしゃくしていった」と明かす。  ◇高まる相互不信  揺れる専門家を政府は「どうしても見直すなら政府の外でやってもらう」(内閣官房幹部)と突き放していた。亀裂を表面化させない思惑が働いたことで最近になってから調整が進み、(1)会議の廃止(2)法的な位置付けを持つ新型コロナ対策分科会への衣替え(3)自治体代表らの参加―が固まった。当初は尾身氏らの提言を受け、25日に発表する段取りだった。  それが覆ったのは24日の尾身氏らの会見直前。「きょう発表する」。西村再生相の一声で関係職員が準備に追われた。ある政府高官は西村氏の狙いを「専門家の会見で、政府が後手に回った印象を与える事態を回避しようとした」と断言する。  専門家会議の脇田隆字座長や尾身氏には連絡を試みたが、急だったため電話はつながらないまま。「分科会とは一言も聞いてない」とこぼす専門家らに、内閣官房から24日夜、おわびのメールが送られた。  後味の悪さが残る最後のボタンの掛け違い。会議メンバーの一人は「政治とはそういうもの。分科会で専門家が表に立つことはない」と静かに語った。 

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