山口芽生がフォアハンドリターンを指南。コンパクトに面を合わせ、インパクトだけに力を集中!【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>
プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は高校に行かずにプロの道に進み、現在200位台まで世界ランクをジャンプアップさせている山口芽生選手の最終回。コンパクトに叩くフォアハンドリターンについて教えてくれた。 【連続写真】山口芽生のコンパクトに叩いたフォアハンドリターン『30コマの超分解写真』 * * * サービスリターンは、バックハンドはどちらかというと確実に返す感じで、爆発力があってポイントを取りにいけるのはフォアハンドの方です。打てると思ったら一発でダンと決めにいきます。 私は、技術的にサービスリターンはストロークと同じものだとは思っていません。タタンという早いタイミングで面を合わせながら、その中でしっかりと打ちにいきます。ストロークと同じようなスイングはしておらず、本当にコンパクトに叩きますね。 特に気を付けているのは、スイングよりも引き方です。相手が強くなればなるほどサービスのスピードも上がってくるので、長くテイクバックしていたら間に合わなくなります。なるべく小さく引いて(写真3~4コマ目)、インパクトだけに集中して力を入れるのがポイントです(6コマ目)。 ただ、だからといって力みすぎてしまうとボールはちゃんと飛びません。自分でいいところを探した結果、今の力の入れ具合になったわけですが...それを言葉にするのは難しいですね。グリップを握り締めている感じでもなく、脱力でもない。自分なりに“適度なリラックス”を見つけることが大切だと思います。 インパクトしたら、フォロースルーをどうするかはあまり考えていません。打点だけに集中し、あとは自然に任せます(8コマ目)。 【プロフィール】山口芽生/やまぐちめい 1999年6月14日、東京都生まれ。159cm、右利き。高校に行かず国内のJTA大会、ジュニア大会を回って力を付け、17歳でプロ転向。攻撃的なストロークを武器に国内外を転戦し、2021年にポルトガルでITFツアー初優勝。今年の東レPPOでは予選を勝ち上がり初のWTAツアー本戦入り。浜松W35を制し、自己最高世界ランク278位、国内ランク11位まで上げている。所属:フリー。 構成●スマッシュ編集部 取材協力●SBCドリームテニスツアー ※『スマッシュ』2023年5月号より再編集
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