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新型コロナ移動自粛解除 帰省「今もためらい」 茨城出身の都内在住者 はせる思い、消えぬ不安

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茨城新聞クロスアイ

新型コロナウイルス感染拡大で政府が自粛要請してきた都道府県境をまたぐ移動が19日、全面的に解除された。東京都内在住の茨城県出身者は「感染源」になることを恐れ、帰省を控えてきた人が多かった。待ちわびた自粛緩和がようやく訪れ、「やっと茨城に帰れる」と喜びをあらわにした。ただ、都内は新規感染者の発生が収まらない状態が続き、古里入りに不安も残している。 「万が一、自分が感染者になって家族にウイルスを移したら」-。都内在住の茨城県出身者にとって、感染源となる心配が帰省を見合わせる大きな壁だった。 ともに早稲田大4年で、水戸市出身の黒沢一貴さん(21)と龍ケ崎市出身の柏木広大さん(21)は、同じ思いで過ごしていた。 最後の帰省は、黒沢さんが2月終わり、柏木さんは3月初め。周囲には地元に帰る友人もいた。黒沢さんは学生が感染したニュースを目にし、茨城に足が向かなかった。今月中に帰省したいという黒沢さんは「今もためらう気持ちはある。制限がなくなり、前よりは気にしなくていい」。 2人は茨城県出身や茨城に縁のある学生でつくる学内サークルに入り、古里愛は強いと自負する。柏木さんは「この時季に実家で耳にするカエルの鳴き声を聞きたい。季節の変化を感じられた地元の田んぼが見られず、さみしかった」と思いをはせる。 都内の飲食店でアルバイトをする茨城町出身の牛山由香さん(20)は、2月以降、帰省していない。都心から地方に戻った人が感染を広げているのを聞き、「ウイルスを持ち込まないか心配だった」と振り返る。「まず家族とペットに会いたい」と話し、バイト先の従業員と県内旅行に行くつもりだ。 東京都千代田区にある県の出先機関、東京渉外局は、都内在住の職員が少なくない。PR・誘致チームグループリーダーの掛札巧さん(53)は単身赴任3年目。3月下旬以降、水戸市内の自宅に戻っていない。同僚も多くが自主的な判断で帰省を見合わせる。掛札さんは「やっと茨城に帰れる。茨城の景色を見たい」と喜ぶ。 都内では今も新規感染者数が50人に迫る日があり、完全に収束していない状況だ。掛札さんは「都内勤務の県内在住者でも感染が出ていた。状況を見ながら月末に帰省できればいい」と、自粛解除を慎重な姿勢で受け止めた。

茨城新聞社

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