「モバイルSuica」にコード決済機能、26年秋ごろ 今後10年でタッチなしで改札通過など実現へ
JR東日本は、2026年秋ごろに「モバイルSuica」アプリでコード決済機能などを導入する。2028年度には新「Suicaアプリ」(仮)のリリースやシステムをセンターサーバー化するなど、段階的にさまざまな新機能の実現を目指す。 【この記事に関する別の画像を見る】 2026年秋ごろを目処にコード決済機能や知人などとの間で電子マネーを送金する機能のほかクーポン、地域限定のバリュー発行などの新機能を導入する。コード決済では、現在の決済上限2万円を超える支払いが可能になる。2027年春ごろには、Suica未導入の地域ではアプリ上で「スマホ定期券」(仮)を提供する。 また、将来的にはセンターサーバー型での新システムへの以降を検討しており、2028年度には新たに「Suicaアプリ」(仮)がリリースされる。今後10年以内に、改札にタッチせず通過できる「ウォークスルー改札」を実現し、クレジットカードや銀行口座の紐づけで事前チャージの必要ないあと払いサービスも提供する。改札機がない駅も含めて位置情報などを利用した改札により、JR東日本全線でSuicaを利用できるようになる。 ほかに地域との連携による「ご当地Suica」を新たにつくる。マイナンバーカードと連携することで、地域の商品券や行政サービス利用、給付金受け取りなどを可能にする。また、Suicaが収集したデータをもとに新幹線を降りたあとの移動手段の用意、健康状態にあわせた食事内容の提案などの実現も目指す。訪日外国人向けの機能も拡充する。 また、他事業者へのSuica提供も拡大し、2026年春ごろに通学定期券をサポートするほか、センターサーバー化により導入時や更新時のコスト抑制を狙う。今後、海外市場へも売り込んでいく。
ケータイ Watch,北川 研斗