食料から燃料、温暖化防止まで……「ミドリムシ」の可能性とは
課題はコストダウン
これまで見てきたとおり、その将来性が期待されるミドリムシですが、課題になってくいるのがコストの問題。光合成の効率を考慮すると、バイオ燃料の生産を石油燃料並に下げるのは難しいという現実があります。燃料価格は、現時点で1リットル当たり500~600円ほどかかり、ガソリンや軽油価格の約3倍といわれています。 今後の技術革新によって、石油系燃料と同程度とはいわなくとも、2倍程度なら不可能ではなく、付加価値をつけることで市場競争に対応できるとの見方もあります。日本は、ミドリムシ研究で世界をリードする国の一つ。道は険しいものの、ミドリムシを活用した世界の問題解決に熱視線が注がれています。 (南澤悠佳/ノオト)