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新型フェアレディZで倍返し、いや1000倍返しだ! 日産の逆襲はかつての「Be-1」とおなじ戦略?

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GQ JAPAN

フェアレディZの新型のプロトタイプをめぐってクルマ好きのあいだで議論百出である。今尾直樹は新型Z=Be-1説を唱えて参戦! 【写真を見る】新型フェアレディZの詳細(52枚)

「Be-1」を連想した理由とは?

「Zについては十人十色、百人百色の意見があるので、つくる側としてはプレッシャーがあった」と、開発を担当したチーフ・プロダクト・スペシャリストの田村宏志さんが9月16日の日産フェアレディZプロトタイプのオンライン発表会で語っていた。まことにもってそうだろうと思う。外野席のファンは勝手なことをいう。何を隠そう筆者もそのひとりである。どーも、すいません。 それにしても、5月に公開された“Nissan A-Z”の動画内での新型Zの予告にはワクワクした。いよいよ日産の反撃が始まる! ひさしぶりにZの新型が出ることが明らかになったのだから。その予告に登場したシルエットによって、新型Zは初代のS30路線で行くのか、ということが筆者にもわかった。 なので、アンヴェールされたフェアレディZプロトタイプに正直なところ驚きはなかった。日産がバブル期に生み出した「Be-1」だ、と思った。その後のBMW「ミニ」やフォルクスワーゲン「ニュービートル」、フィアット「500」、フォード「サンダーバード」など、レトロ・デザインのブームの起爆剤となった、といわれている限定生産車である。 あれから、ざっと30年。過去と未来をつなぐレトロ・デザインということはBe-1とZプロトタイプはおなじだけれど、大きな違いは、デザイン・ソースがよそさまのではなくて、日産のアイコン、初代フェアレディZである点だ。この違いは大きい。 S30はいまも世界中で愛されているスポーツカーである。半世紀以上前に、“ミスターK”こと、日産アメリカの社長だった片山豊が中心になって、アメリカ市場をターゲットに開発された。1969年に発売となるや、コスト・パフォーマンスの高さと、ジャガー「Eタイプ」をモダンにしたようなロング・ノーズ、ショート・デッキのクーペ・ボディによって大ヒットとなり、MGやトライアンフ、そしてアルファ・ロメオなどのオープン2座スポーツカーを駆逐してしまった。 日産には、消えざるを得なかった彼らの分まで、アフォーダブル(手ごろな)・スポーツカーを提供する責務がある。S30へのオマージュだという新型Zのデザインは原点回帰であり、そういう責務を日産自身が意識しているということのあらわれであろう。「日産のDNAがつくらせたクルマである」と、田村CPSも発表会で発言していた。筆者はここに、日本の自動車産業の文化的成熟を見る。

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