会社に壊されない生き方(9)「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由
投稿後、大きな話題となりメディアにも取り上げられた。反響として一番多かったのが“自分も過重労働で自殺しかけた経験がある”という声。「すごくびっくりしました。皆、それほど我慢して働いているのかと。私が電車に飛び込みかけた話も、彼らにとっては“あるある”なのです」。書籍化の話が来たとき、ツイッターでの一時の流行だけで終わらせるのではなく、より多くの人に読んでもらいたいと考え、受諾した。 4月11日に発行した書籍は、8月末時点で発行部数12万部を突破。「反響があってうれしいのですが、これだけ売れるのは苦しんでいる人が多いということでもありますし、社会的には喜ばしいと言えません」と神妙に語る。今、過重労働で苦しんでいる人に送りたい言葉を聞いたところ、「本当の幸せというものを考えて、そこにたどりつけるような道をたどって欲しい」という答えが返ってきた。 (取材・文:具志堅浩二)