「『普通の子になった』って言われるのが怖かった」タレント・井上咲楽が語る、トレードマークの“ゲジゲジ眉毛”を剃ったワケ
眉毛という個性がなくなっただけになってしまうかも?
実は、眉毛を剃ってから『今夜くらべてみました』がオンエアされるまでにはしばらく間があった。 当日、スタジオで流すビフォアアフターの密着取材で、初めてプロのメイクさんに眉毛を剃り整えてもらった。でも直後に鏡を見た時の正直な感想は、「変わったかな?」だった。 以前、ネットでの書き込みに「井上咲楽、眉毛を剃ったらもっといい感じになりそう」というのを見て、眉毛を手で隠して鏡を見たり、写真を撮ったりしては「別に、そうでもないじゃん」と思った時と同じ。実際に剃ってみても大きく変わった感じはしなかった。 もしかすると、眉毛という個性がなくなってしまっただけになるかも……と不安になりながら、オンエアの日を待っていた。
ゲジゲジ眉毛とさよならしたら、仕事が一気に舞い込んだ
オンエア後、ありがたいことに一気に仕事が増えた。 仕事を取るための武器を見つけよう、増やそうとしてきたのに、眉毛を減らしたら、やったことのない依頼が次々舞い込んでくる。美容雑誌、ファッション雑誌、グラビア撮影、ドラマ出演、バラエティ番組での恋愛企画……。とにかく「仕事って、こんなにいろいろ種類があるんだ!」とびっくりした。デビューからそれまでの数年間は、「どこに仕事があるんだろう?」と悩んでいたから、余計にだ。 現場の行き帰り、マネージャーさんと「世の中にはこんなにいろんなジャンルの仕事があるんだね」と話していた。 特に衝撃が大きかったのは、美容雑誌やファッション雑誌の写真撮影だった。 大きなスタジオにヘアメイクさん、スタイリストさん、カメラマンさん、それぞれのアシスタントさん、編集者さん、ライターさんが揃い、とにかくみんながやさしく褒め称えてくれるのだ。 シャッターが1回切られるたびに、カメラマンさんが「今の表情、いいですね」と言ってくれるし、髪の毛がちょっとでも乱れたらヘアメイクさんがささっと寄ってきて直してくれるし、衣装の襟元が少しずれたらスタイリストさんが直しに入って整えてくれる。 私が1人でやったら「この髪型はボサボサ……?」というスタイルでも、プロのみなさんが完成系をきっちりイメージして仕上げたもの。スタジオにはいい匂いのミストがただよっていて、撮影の邪魔にならないくらいの音量でカッコイイ音楽が流れている。 上がりの写真を見ると、見たことないくらいアーティスティックな自分が写っていた。 なんだ、この違いは! と驚いたものだ。 撮影=荻原大志
井上 咲楽/Webオリジナル(外部転載)