西鉄バス、一部路線で完全キャッシュレスバス実証運行
西日本鉄道が現在、国土交通省が主導する「完全キャッシュレスバス実証運行」へ参画し、西鉄バスの一部路線で完全キャッシュレスバスの実証運行を行っている。西鉄バスにおける完全キャッシュレスバス実証運行は今回初。(天神経済新聞) 【写真】完全キャッシュレスバスの実証運行を記したステッカー 完全キャッシュレスバスの課題把握や知見獲得のために行う今回の実証運行。同バスの実現で、両替など現金取り扱いによる運行遅れの改善が期待できるほか、バス事業の経営改善・体力強化につながるという。対象となる2路線は、博多バスターミナルから福岡空港国際線ターミナルまでを区間とする「博多駅~福岡空港国際線」と、天神・博多・ウオーターフロント地区の循環運行を区間とする「Fukuoka BRT(連節バス)」。1日当たりの便数は、博多駅~福岡空港国際路線=74便、Fukuoka BRT路線=83便。 対象となる路線について、同社・自動車事業本部未来モビリティ部モビリティサービス担当の古屋永吉課長は「福岡空港国際線~博多駅路線は、主な利用者が空港利用者と訪日外国人という限定的な路線で、かつ停車バス停も少ないため、既存の案内所を活用した乗車前の周知を徹底できると考えた。Fukuoka BRT路線は連節バスで運行しているシンボリックな路線で、利用者が完全キャッシュレスバスと認知しやすいと考え、対象路線に選んだ」と話す。 対象のバスには、完全キャッシュレスバスの実証運行を記したステッカーを車体や乗車口に掲出するほか、バス側面のLED方向幕へも案内を表示する。利用可能な決済手段は、nimoca、はやかけん、Suicaなどの交通系ICカード、クレジットカードタッチ決済(Mastercard除く)、市内1日フリー乗車券やSUNQパスなどの各種乗車券、各種定期券。原則、支払いはキャッシュレスだが、現金しか持たない客は従来通り運賃箱へ現金を支払い降車できる。バス車内でのICカードへのチャージや両替は可能。 古屋さんは「完全キャッシュレスバスが利用者に受け入れてもらえるかどうか、将来的な可能性を検証できるいい機会。バスの停車時間が短縮され定時制が向上すると見込んでいる」と話す。 完全キャッシュレス対象路線で、nimoca利用客を対象に利用金額の5%分のnimocaポイントを後日付与するキャンペーンも行う。来年1月31日まで。 来年2月28日まで。
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