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JX金属、酸化ガリウム基板のベンチャーに資本参画。協業開始、原料の高純度化など

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鉄鋼新聞

 JX金属は先月30日、次世代パワーデバイスに採用が期待される酸化ガリウム結晶の実用化に向け、酸化ガリウム単結晶基板・エピタキシャルウエハの開発・製造・販売などを行うノベルクリスタルテクノロジー(NCT)が第三者割当増資で発行する株式取得により資本参画し、協業を開始すると発表した。同社の保有する高純度化や金属酸化物の取扱いなどの技術と、NCTが持つ技術・知見を組み合わせ、酸化ガリウム結晶の実用化を目指し、原料の高純度化など要素技術の育成を進める。  NCTが既存投資家2社および新規投資家7社を引受先として実施した総額7億円の第三者割当増資に新規投資家の1社として参画した。NCTはタムラ製作所からのカーブアウトベンチャーおよび情報通信研究機構の技術移転ベンチャーとして15年に設立。今回の増資で得た資金および投資家との協業により、超低損失大電流のパワーデバイス実現を可能とするB型酸化ガリウムの4インチエピタキシャルウエハの高品質化および量産立ち上げ、並びに22年度販売開始予定のショットキーバリアダイオード(SBD)の製品開発を進める考え。  パワーデバイスは電気エネルギーの制御や供給に用いられる半導体素子で、現在はシリコンを材料としたものが主流だが、シリコンの材料物性上、電力損失の低減に限界があるため大電流・高耐圧の領域ではシリコンに代わる次世代材料として炭化ケイ素の実用化が進んでいる。一方、近年NCT設立者などの研究グループによって見出された酸化ガリウムは炭化ケイ素と比較し、高品質・大型の単結晶基板を安価に製造できる可能性があり、次々世代のパワーデバイス用材料として電気自動車などの電源や送電系統システムの設計に変革をもたらし、エネルギーの有効利用に寄与することが期待されている。