【ローズS】能力値1位は意外にもフアナ オークス大敗の実績馬デゼル、クラヴァシュドールの巻き返しはあるのか?
オークス組など、春の実績馬の評価は?
オープン時代の紫苑Sは上がり馬が集う舞台に対して、ローズSはオークスの上位馬を始めとした、春の実績馬が集う舞台だった。しかし、紫苑Sが5年前にGIIIに格上げされてからは勢力が二分化し、ローズSのレベルが低下。紫苑SよりもローズSのほうが距離が短いため、マイラー色の強い馬が集うことが多くなった。 【ローズステークス 2020最終予想】まさかの決断!今年は夏の上がり馬に注目(京大RC編) 今年は阪神芝1800mから中京芝2000mに舞台を変えて行われるため、オークス4着馬のリアアメリアこそ出走してくるが、他の春の実績馬はオークス大敗馬ばかり。それらが2F距離短縮のこの舞台でどこまで巻き返せるかが、予想の重要ポイントとなるだろう。 【能力値2位 デゼル】 デビューから2連勝。特に超高速馬場で前半4F48秒6-後半4F46秒0の超絶スローペースだったスイートピーSでは、4コーナーの外から動いて32秒5の末脚。上がり2位の馬を0.8秒も上回るもので、まさに豪脚だった。また、デビュー2戦目としては、指数も優秀。オークス出走権をかけたスイートピーSで目一杯の走りをしたために、オークスでは末脚が不発だったが、今回のメンバーならば能力面は申し分ない。ただ、直線一気型の馬は自ら動くと最後に伸びあぐねることが多い。今回も自分のスタイルで展開が向けばチャンスは十分あるが、過信し過ぎるのも危険だ。 【能力値3位 リアアメリア】 デビュー戦を圧勝し、2戦目のアルテミスSでも断然の1番人気に支持された馬。アルテミスSでは強烈な末脚を見せつけて優勝したが、このレースに関しては相手に恵まれたのは確か。当方はこの時点で「過剰人気する馬」としており、以降のレースでは無印か△しか打ってない。 なぜ、阪神ジュベナイルF、桜花賞は危険と見たかというと、アルテミスSでは最後の直線の最後方の外から追われてラスト2F目まではジリジリとしか伸びてこれず、ラスト1Fでグンと伸びての優勝だったため。つまり、エンジンの掛かりが遅い馬だということ。本質がステイヤーだけに、相手強化のマイル戦では苦戦すると見ていた。 一方、オークスでは3~4コーナー手前からうまく外目に誘導し、外からしぶとく伸び続けての4着だった。それだけに、今回の距離短縮は減点材料。開幕週から高速馬場ではない中京芝コースはいいにせよ、人気に即した買い材料がないのも事実。 【能力値5位以下から クラヴァシュドール】 デビュー2戦目のサウジアラビアRCでは、後の皐月賞、ダービー2着馬サリオスと好勝負した馬。当時はサリオスと同じ上がりタイムを記録していることから、秘めた素質は相当なものがあるはず。その後はチグハグなレースもあり、期待ほどには走れていない。 特に桜花賞では3コーナーで外から被される不利があってズルズル後退し、直線では馬場が悪い最内から挽回して勝ち馬デアリングタクトと0.7秒差の4着。M.デムーロ騎手の大スランプの健在ぶりをアピールするものだった。また、前走のオークスでは末脚型のこの馬が、距離延長にもかかわらずポジションを取って勝ちに行く競馬。直線でジリジリと甘くなり、ラスト1Fではもろに失速した。 前走を見る限り、先行したのもあったにせよ、芝2000mまでと言わざるを得ない。つまり、距離短縮は好ましいということだ。今回はリフレッシュされての一戦になるので、変われる可能性が高い。オークスの敗戦一発で能力値を大きく下げたが、春の実績は一番の馬。本命を視野にいれた一頭だ。