”投資の神様”が手紙に書いた投資家へのアドバイスとは。バフェットが「インデックス型投資信託の積立投資で時間をかけてコツコツ」を勧めるワケ
円安や物価の上昇など、お金について不安さが増している昨今。野村総合研究所が行った2021年度の「生活者1万人アンケート調査」によると、投資を始める人や興味を持つ人が増加しているそうで、25歳~69歳の男女において、21.1%の人が「投資をしている」とされます。公認会計士で、お金についての著書を多数持つ金川顕教さんいわく「投資を考えるなら、まず複利の仕組みを知ったうえで、長い時間をかけたものを考えるべき」とのことで――。 【図】バフェットが個人投資家に推奨したポートフォリオがこちら * * * * * * * ◆まずは「複利」の仕組を理解する 効率的にお金を増やしていくうえでおさえておくべきは「複利」効果です。簡単にいうと、複利とは元本についた利息に対して、さらに利息がつくこと。 たとえば元金100万円を金利3%(年利)で1年間預けるとすると、1年後には103万円になります。3万円の利息を含めたこの103万円をさらに同じく金利3%で1年間預けるとすると、106万900円になります。 このように利息に利息がつく仕組が複利です。それに対して、利子を元金に組み入れない場合「単利」となります。
◆投資は余裕資金で行うのが鉄則! 複利は運用期間が長いほど、その効果を発揮します。 図は10万円を年利5%で30年間運用した場合に、単利と複利でどれほど差が出るかを示したグラフです。単利の場合、30年間で元利合計が25万円になるのに対して、複利だと約43万円。およそ1.7倍の差が出るという計算になります。 複利効果と併せて知っておきたいのが、「72の法則」です。これは現時点での資金が2 倍になる期間が簡単にわかる算式で、「72÷金利≒お金が2倍になる年数」というものです。 たとえば、金利4%でお金を運用した場合、何年で2倍になるかを知りたければ、「72÷ 4=18」となるので、およそ18年で2倍になるとわかります。 いずれにせよ、複利効果の恩恵を得るには、長期的な積立をしていくことが必要になります。ただし、どのような投資でもリスクがゼロというわけではありません。 あくまで投資は余裕資金で行うのが鉄則。なくなったら生活が立ちゆかない、というようなお金を使うのはNGです。