[DSP大全]車内で□ステレオ感□を楽しむための必須機能「タイムアライメント」の、設定のコツを公開!
カーオーディオ愛好家の多くが、何らかの「DSP」をシステムに組み込んでいる。当特集ではこれが何なのか、そして選び方や使い方までを全方位的に解説している。今回は、「 タイムアライメント」機能の設定のコツを説明していく。 【画像全5枚】
◆車内では“ステレオ感”が希薄になりがち。しかしタイムアライメントを使うと…
まずは簡単に、タイムアライメントとはどんな機能なのかをおさらいしておこう。これは、スピーカーの発音タイミングを遅らせられる機能だ。クルマの中ではリスニングポジションが左右のどちらかに片寄る。さらには、各スピーカーユニットがばらばらの場所に付いている。なので各スピーカーから放たれる音がばらばらのタイミングで耳に届く。
しかしタイムアライメントを使えば、近くにあるスピーカーほど発音タイミングを遅らせられるので、すべての音が同時に耳に届くように設定できる。結果、すべてのスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況を作り上げられる。
かくしてこの設定が上手くいくと、□ステレオ感□がアップする。なぜならステレオとは音楽を左右のchに分けて録音しそれを左右のスピーカーにて再生することで音楽を立体的に感じ取れるようにするものだ。で、この仕組みを成り立たせるには、左右のスピーカーから等距離の場所に身を置く必要がある。タイムアライメントを活用すると、その前提を成り立たせられるのだ。
◆設定においてのキモとなるのは、「正確な距離の測定」!
ところでタイムアライメントには、□簡易型□と□本格型□、この2タイプがあり、□簡易型□ではセパレート2ウェイスピーカーのツイーターとミッドウーファーの個別制御を行えない。つまりツイーターとミッドウーファーとが離れた場所に取り付けられていたとしても、それらを□1つのスピーカー□として扱わざるを得ないのだ。対して□本格型□では、ツイーターとミッドウーファーの個別制御を行える。
では、設定方法の説明に入ろう。まずタイムアライメントの設定においてキモとなるのはズバリ、「リスニングポジションからスピーカーまでの距離を正確に測ること」だ。で、問題となるのは「始点と終点をどこに定めるか」で、これについては細かくはいくつかの説がある。終点に関しては右側のスピーカーについては右耳を、左側のスピーカーについては左耳を終点とする説があり、鼻の頭あたりを終点とする説もある。どちらの説を採用するかは、経験を積みながら判断しよう。