映画『フレンチ・ディスパッチ』W・アンダーソン監督たちが本作の魅力を語る特別映像が公開
『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞4部門受賞したことでも知られ、先日発表された第79回ゴールデングローブ賞ではアレクサンドル・デスプラが作曲賞にノミネートされたウェス・アンダーソン監督待望の最新作、映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』。『ダージリン急行』(07)、『ファンタスティック Mr.FOX』(10)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)、『犬ヶ島』(18)といった名作の数々を生み出したウェス監督の記念すべき長編第10作目を飾る本作の舞台は、20世紀フランスの架空の街にある「フレンチ・ディスパッチ」誌の編集部。 ウェス監督や豪華キャスト陣が本作の魅力を語る特別映像(Tablesetter編)が公開された。映像には本編シーンのほかにもウェス監督が熱心に演出をつける様子や、全編の撮影をフランスの小さな街で敢行したという本作の大掛かりな屋外セットの様子が収められたメイキング映像もおさめられている。 ウェス監督が「本作のキーワードは3つ。“アンソロジー”、“「ザ・ニューヨーカー」”、そして“フランス映画”」と本作について意気揚々と説明する様子から始まる本映像。その言葉にあるように本作には、異なる編集者が手掛けた想い出の記事が紡がれていく“アンソロジー”、ウェスがオマージュを捧げた敬愛する有名週刊誌 “「ザ・ニューヨーカー」”、そして劇中の舞台でもある“フランス映画”といった要素が詰めこまれている。 物語の舞台はフランスの架空の街にあるアメリカの地方紙の編集部で、ビル・マーレイ演じる情に厚い編集長のハウイッツアーはまさに「ザ・ニューヨーカー」の創始者がモデルに。ウェス監督は「各記事のヒーローは編集者だ」とも明かしており、とことん「ザ・ニューヨーカー」や活字文化へリスペクトを込めて本作を制作したことがうかがえる。 第一話「確固たる名作」、第二話「宣言書の改訂」、第三話「警察署長の食事室」と本編シーンが展開し、ティルダ・スウィントンやベニチオ・デル・トロ、ティモシー・シャラメ、ジェフリー・ライトといった豪華キャスト陣が、各話のユニークなキャラクターたちやストーリー、フランスにちなんだ物語の舞台背景について思い思いに語る姿が。なかには、第二話に登場するフランシス・マクドーマンド演じる記者のクレメンツはメイヴィス・ギャラントという実在する「ザ・ニューヨーカー」常連の女性作家がモデルとなっており、ウェス監督が「この記事は彼女へのオマージュになっている」と貴重な脚本の裏話も明かす姿も。 映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は2022年1月28日(金)より全国公開。
otocoto編集部