福、伊藤両氏が文科大臣表彰 徳之島町 ICT教育、生涯スポーツで功績
ICT(情報通信技術)教育の充実に功績のあった鹿児島県徳之島町教育長の福宏人氏(60)と、同町のスポーツ振興に長年取り組んできた伊藤勝次郎氏(57)はこのほど、それぞれ2020年度視聴覚・情報教育功労者、生涯学習スポーツ功労者として文部科学大臣表彰を受けた。同町役場で23日、表彰伝達式があり、松本遵大島教育事務所長から両氏へ賞状が手渡された。 視聴覚・情報教育功労者は視聴覚教育、情報教育の振興に尽力した人が対象で、今年度の被対象者は31人。県内では福氏が唯一選出された。生涯学習スポーツ功労者は地域におけるスポーツの健全な普及、振興に貢献した人が対象。今年度の被対象者は164人で、県内からは伊藤氏を含め3人が選ばれた。 福氏は母間小、山小学校校長時代の15~17年度、町内の小規模小学校3校をテレビ会議システムでつないだ遠隔合同授業「徳之島型モデル」の実証に取り組んだ。現職となった18年度以降も遠隔合同授業を継続し、小学校へのタブレット端末導入を推進するなど、ICTを活用した小規模校における教育の質向上や学習環境の改善に努めている。 伊藤氏は1987年から19年間、母間小学校バレーボールスポーツ少年団で指導者を務めた。96年から町スポーツ推進委員として活動し、2008年から7年間、町スポーツ推進委員長を歴任。08年からは町バレーボール連盟審判長として、現在も競技に携わっている。 受賞を受け福氏は「子どもたちのために先生たちが頑張ってくれたことが印象深い。今後も遠隔授業を活用し、離島ならではの教育振興に頑張っていきたい」と意欲を語り、伊藤氏は「母間小で指導した当時の子どもたちと、今でも親交があるのが一番の喜び。今後は審判の後進育成に努めたい」と話した。
奄美の南海日日新聞