尾藤イサオ&中尾ミエ おしどり夫婦 62年寄り添った2人演じる 尾藤と中尾も「60年以上のお付き合い」
俳優・歌手などとしてそれぞれ幅広く活動する尾藤イサオ(76)と中尾ミエ(74)が、映画「感謝離 ずっと一緒に」(小沼雄一監督、11月6日公開)でW主演を務める。愛妻を亡くした男性の思いがあふれる感動の物語で、映画初共演の2人が62年連れ添ったおしどり夫婦を熱演する。
原作は妻を亡くした元銀行員・河崎啓一さんの同名の手記。定年まで銀行員を勤め上げた夫・笠井謙三(尾藤)と妻・和子(中尾)は仲良く暮らしていたが、和子が脳梗塞で倒れ、数年後他界してしまう。謙三は妻との思い出が詰まった品々を処分しようとしつらい気持ちになるが、和子が「お世話になりました、ありがとう。ご栄転です!」と古い物を明るく処分していたことを思い出す。 尾藤が「ミエちゃんとは60年以上のお付き合い」と言うように、62年共に歩んだ夫婦を演じるにはぴったりの2人。小沼監督も尾藤と中尾について「言葉を表現する強い力を持っています。『感謝(ありがとう)』そして『離(さようなら)』、この二つのシンプルな言葉だけで夫婦の歴史と愛を豊かに表現してくれました」と絶賛。 尾藤は中尾との夫婦役に「公開の時には喜寿を迎える僕にとっては、神様からのプレゼントのようです」と喜ぶ。さらに「撮影が終わり離れるのは寂しく思いますが、皆さまの心の中にずっと一緒に生き続けてもらえればうれしく思います。僕も本当に感謝して離れる。これこそ本当の感謝離ですね」とコメント。 初めて台本を読んだ時、涙が止まらなかったという中尾は「私たちもそろそろ終末期を迎え、身の回りの整理をしなければいけない時期になりました…と思いつつもなかなか整理ができないのが現状」と言う。「そんな時、“感謝離”という素晴らしい言葉に出合いました。全てのものに感謝して“ご栄転”させてあげると思えば、気持ちよく送り出すことができます」と語っている。