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「伝説のボンドカー」アストンマーティン DB5にまつわる様々なエピソード

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最も時間を費やした部分は

  最も時間を費やしたのは細かい部分だったという。どの部分が映るか映画関係者ですら誰も予測できないからだ。すべて完璧でなければならないが、2台のDB5は細かい部分で微妙に異なっていた。たとえばルーフの内張の違い、1台にはラジオアンテナが着き、ミラーも1台はドアに対して他はフェンダーといった具合だ。  それではボンドカーの必須装備品であるマシンガンや助手席の人間を車外に放り出すエジェクター・シート、GPSナビなどはどうだったのか。『スカイフォール』では、〝M〞をDB5に乗せてロンドンから脱出する際、彼女が乗り心地に対して文句をいうと、ボンドがギアノブを持ち上げて中に隠されていたボタンに親指を掛けるシーンがある。アストンワークスの車に装着されていたのであれは、既に取り外されていた。フェルスによれば、EONの車では、さらに特殊なセンターコンソールも試したそうだが、戻ってきた時には撤去されていたという。   アストンワークス車にはボンドが〝スカイフォール・ロッジ〞で使用したマシンガンもなかったが、EONの車には取り付けられた痕跡があり、逆にアストンワークス車の天井には〝Q〞による特殊装備であるエジェクターハッチの跡が残っている。このほか誰も気づかなかった小さな差異が1ヶ所だけある。アストンワークス車では、トランクリッドにあるDB5のマークがナンバープレートの中央に並んでいるのに対し、EON車では数cmほど位置が高い。この小さな差によって、すべてのドライビングシーンではアストン・ワークス車が使われていることがわかったのである。   ボンドが愛するDB5は、映画の終盤でヘリコプター(アグスタ・ウェストランドAW101)からの攻撃によって破壊されるが、そのシーンは1/3スケールの模型が使われた。また、DB5に近いホイールベースを持つポルシェ928にスクラップのDB5ボディを架装したダミーカーも使われたという。   『スカイフォール』は商業的に成功を納めた。さり気なく過去の作品への繋がりを織り込んでいることからも、ボンド・シリーズ50周年に愛と敬意を評して作られたように感じる。例を挙げれば、ラウールシルバーからボンドに渡された酒のボトルに刻まれた1962年の年号や、カドガンスクエアに位置する〝M〞の住居は、ボンドのテーマ曲の作曲家ジョン・バリーがかつて住んでいた場所であるなど。最新作も楽しみにしよう。

Octane Japan 編集部

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