久光製薬が女王奪還 バレー・プレミアリーグ2季ぶり優勝
久光製薬が女王奪還 バレー・プレミアリーグ2季ぶり優勝 THEPAGE大阪
バレーボールの2015/16V・プレミアリーグの「ファイナル(優勝決定戦)」が12日行われ、女子は久光製薬(サブホームタウン:兵庫県神戸市)が日立を3-1で破り2季ぶり5度目の優勝、女王に返り咲いた。
監督や選手たちの目から涙がこぼれ落ちた
今季一度も勝てていなかった日立を逆転で破った瞬間、中田久美監督や選手たちの目から涙がこぼれ落ちた。昨季NECに女王の座を奪われ、悔し涙にくれたファイナルの舞台で、雪辱を果たした。 「思い切ってやろう。自分たちの力を出し切って、勝って神戸に帰ろうと。新鍋(理沙)がよく頑張ってくれた」と中田監督は目を細めた。 その言葉通り、攻撃で22得点、守りでもサーブレシーブ72.7%を成功させるなど攻守で引っ張りチームを優勝へと導いたコートキャプテンの新鍋は「とっても嬉しいです。つらいときもみんなで乗り越えてきて……チームの力で勝てたと思います」と嬉し涙を流した。 「一度はダメかと思ったくらいどん底からこうやって優勝できて、チームメイトに感謝の思いでいっぱいです」とMVPの長岡望悠。「スパイカーがカバーしてくれたから思い切って上げられました。決勝、楽しめました」とファイナル6途中から負傷した古藤千鶴に代わり先発し、大役を務めあげたセッターの中大路絢野も感慨深げ。2季ぶりに再びブランデージトロフィーを手にした表彰式では皆の笑顔が弾けた。 いつになく苦しい道のりだった。昨年9月初め、ワールドカップ後に全日本組(長岡望悠、石井優希、古藤千鶴、座安琴希)が戻り、チームを固めなければならない時期に中田久美監督が腰痛を悪化させ、ヘルニアの手術でチームを離れることに。中田監督不在で戦わなければならなかったアジアクラブ選手権は決勝で涙をのんだ。 確固たるチームの形、自信を持てないまま、V・プレミアリーグにシーズンイン。10月17日の開幕戦を白星で飾り好スタートを切ったが、最初の試練が11月に訪れる。デンソー、岡山、日立戦でいずれも2セット先取しながらあと1セットが奪えずひっくり返され、中田監督体制になってからは初めての3連敗。その後のNEC戦も0-2。そこから大逆転し辛うじて連敗ストップ。試合後、選手たちは人目もはばからずコート上で涙を流した。「あのときはほんとにきつかった」と新鍋も振り返ったほどだ。